体力の衰えなどから食事作りを負担と感じる高齢者も多いなか、広島市の女性が料理レシピを完成させました。その名も「ヨタヘロレシピ」。どんな料理なのでしょうか。
広島市で開かれた講演会には多くの高齢者が集まりました。主催したのは社会福祉法人が運営するフードバンク事業「あいあいねっと」です。
講演会のテーマは「シニアのための簡単ごはん」。
管理栄養士たちが紹介するのは「あいあいねっと」の代表、原田佳子さんが完成させた高齢者向けのレシピです。
原田佳子さん
「弱りゆく時期を支えるようなレシピ集は正直言ってあまり目にしたことがない。そういうところを対象としたレシピ集をみんなと作ろうじゃないかと考えた」
健康寿命と平均寿命の差…「ヨタヘロ期」とは
日常生活が制限されない「健康寿命」は男性で約73歳、女性で約75歳。平均寿命と比べると男女ともにおよそ10年の差があります。

このおよそ10年間は体力の衰えなどが日常生活に支障をきたす「ヨタヨタ、ヘロヘロ」の「ヨタヘロ期」とも呼ばれます。
「ヨタヘロ期」に最適なレシピを作るため、原田さんは食事作りの困りごとを高齢者から聴き取りました。
原田さん
「(高齢者からは)『料理は30分以上はしんどい』という意見が圧倒的に多かった。『とにかくしんどい、面倒くさい』と。『買い物に行っても持って帰るものが重たくてやれない』『電子レンジもフルに使いたいんだけどチンは3回まで』だとか」
包丁や火を扱うことにけがや火事の不安を感じるという意見もあったといいます。
マヨ・しょうゆ・ごまを混ぜるだけの「サバ缶丼」
そんな声を反映させた「ヨタヘロレシピ」は、「弱っても作れる」「失敗しにくい」「栄養がとれる」食事を目指しました。
この日、試食に振る舞われたのは「サバ缶丼」です。

缶詰のサバにマヨネーズ、しょうゆ、いりごまを加えて混ぜるだけ。ごはんに乗せた鰹節が美味しさをアップさせます。
火を全く使わない簡単調理。それでも必要な栄養は十分とることができます。
食材を買う、食事を作る、食べる…頭の体操にも
講演会の参加者(89)
「外に出るときは杖がいる。買い物はバスで行って帰りはタクシー。荷物が多くて持って歩けないのでレシピは使ってみてもいいなと思います
参加者(85)
「(料理は)ちょっと時間がかかったら腰が痛くなる私は料理がしたくなくて…簡単で栄養がとれるレシピを習ったのでやっぱりやります」
食事を作ることは、数の計算や料理の手順など頭の体操にもなると原田さんは考えます。
原田さん
「買い物をする、(食事を)作る、食べる。これは五感をフルに使わないとできないこと。計り知れない副次効果があるんです」

「ヨタヘロレシピ」書籍化も
原田さんの「ヨタヘロレシピ」は本になることも決まりました。原田さんはレシピを使った講習会を今後も開くことで地域作りにも貢献したいと話します。
原田さん
「ヨタヘロ期を学びながら講習会で友だちもできる。みんなで一緒に会食をすることもできるそれによってより地域の絆が強くなる」

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