日本製鉄呉地区跡地で計画されている「多機能な複合防衛拠点」を巡って、防衛省と広島県、呉市、日本製鉄の4者は11日、4回目の協議を開き、整備の着手に向けたスケジュールの見通しが示されました。

日鉄 瀬戸内製鉄所呉地区跡地

日鉄呉地区跡地を巡っては防衛省が8月、土地の取得契約を締結。「多機能な複合防衛拠点」を整備し、無人機や武器といった装備品の製造や維持、隊員の訓練などを一体的に行う方針です。

整備着手に向けたスケジュールは?

防衛省は協議で、早期整備に向けて日鉄の設備の撤去が完了したブロックごとに随時、引き渡しを受ける意向を伝えました。

撤去の進む日鉄の設備

そのうえで、2027年3月末に施設の配置計画、2027年5月には誘致する民間企業を決め、2028年度以降に民間エリアの整備を開始するといったスケジュールを示しました。

民間企業の誘致について、防衛省地方協力課の松浦紀光課長は「雇用や経済波及効果も非常に重要な点だと認識しているので、加味をしながら選定をしていく」と述べました。また、想定される誘致企業については、海に囲まれた立地や想定機能を踏まえ「水中・水上無人機を製造する企業は一つの有力な選択肢になる」としました。

一方、広島県の吉松亨副知事は、ものづくりとデジタル技術の一体化による発展を目指すとして、AIやサイバーセキュリティの研究・開発拠点の誘致を要望しました。

呉市・新原市長「経済発展と市民の安全配慮に期待」

防衛省の担当者は協議の後呉市議会を訪れ、市長や市議会議員にも今後の方針を説明しました。

複合防衛拠点のイメージパース(防衛省提供)

呉市の新原芳明市長は「呉の経済発展と、市民の安全・安心への配慮に、これからも最大限期待していきたい」と話していました。

4者は今後も必要に応じて、協議をしていくとしています。