田植えも終盤ですが広島県三原市に、コメの作付面積が115ヘクタールという県内屈指の大規模法人があります。その規模、県内の農家の平均の100倍…どんなコメ作りをしているのか?田植えの現場を訪ねました。

広々とした田んぼが続く三原市沼田東町…。農業法人「沼田東ファーム」です。

午前7時前、社員が出勤して来ました。リーダー格の社員が全員の一日の作業内容を確認し仕事につきます。

田植えの現場ではすでに作業が始まっていました。

「速さと丁寧さ」1日4~5ヘクタールずつ苗を植え

田植え機を運転するのは代表の久留本喜也さんです。もう一人の社員と2人1時間早く出勤。毎朝6時から夕方まで一日4~5ヘクタールずつ苗を植えていきます。

その仕事ぶりに前の代表で父親の忠美さんも舌を巻きます。

久留本忠美・前代表
「いや速いですよ、速い。速さと丁寧さとね」

この速さと丁寧さが115ヘクタール枚数にして595枚の田んぼに苗を植えるコツのようです。

この日、植えた苗は「にじのきらめき」。夏の猛暑に強く収量も多い人気のイネでこの法人でも今年、一番多く作ります。

別の田んぼでは来週の田植えに控えトラクターで土を返す荒起こしが行われていました。

久留本忠美・前代表
「うちの場合、少数精鋭主義ですから。みな緊張感持って頑張ってるんじゃないかと思いますね。スタッフの動きが、きびきびしているのが自慢」

始まりは42ヘクタール

創設者でもある忠美さんが法人を立ち上げたのは12年前…。当初、農地は42ヘクタールでした。

久留本忠美・前代表
「個人の方がやめて行かれるんで、その依頼を受けての受け皿ですから。たまたまなったという」

農家の高齢化で作れなくなった近隣の農地を預かるうちに県内のコメ農家の平均のおよそ100倍にまで面積が増えたというわけです。

久留本忠美・前社長
「やはり面積を増やしたら、効率化求められると思いますからね」

沿岸部の平坦な地形という条件に加え最新鋭の機械の導入などによりコメ60kgを作る生産コストはおよそ1万円…。県内平均の半分以下に抑えているそうです。

ことしは、米価の下落が予想されていますが、店頭価格が5kg2千円台半ばに下がっても採算はとれると言います。

効率化のポイントは「田んぼの広さ」

そして、もう一つの効率化のポイントが田んぼの広さです。

柴田和広記者
「忠美さんの期待が、こちらの1枚が1ヘクタールある広い田んぼです」

この田んぼ、10年ほど前以前からあった3枚の田を忠美さんが自力で1枚にまとめました。

折しも去年、就任した横田知事が農地の大区画化に全力で取り組む方針を掲げたことから、忠美さんは地権者の同意が得られれば田んぼの再整備を積極的に進める考えです。

久留本忠美さん
「できるだけ人を少なくコストを下げていくかです。無人田植え機、無人トラクター、無人コンバインも増えて来るような気がしますね」

コメ作りの効率化を追求する県内屈指の大規模法人「沼田東ファーム」。ことしの田植えは6月中旬頃まで続きます。