今年のノーベル化学賞に広島県出身の硤合憲三さんが選ばれました。ノーベル賞に広島出身者が選ばれるのは初めて…。県内でも喜びの声です。

「広島の府中町、マツダがあるところなんですけど、広島は広いので皆さん頑張ってほしいです」。ノーベル化学賞に決まった東京理科大学・名誉教授の硤合憲三さん。府中町出身で、広島大学附属小・中・高校の卒業生です。

突然届いた吉報に「バンザイした」

7日夜、突然届いた吉報に、母校では同窓会の役員たちが喜びの声を上げました。

同窓会 槙本良二さん
「本当におめでとうございます。我々の誇りであり全同窓会員、心から喜びをお伝えしたい」
広島大学附属中学・高校 五井千穂副校長
「いつかこういう風な賞を受賞する方がいても、ある意味不思議ではないと言いながら、やっぱりノーベル賞ほどの方が出るとはというのは、本校にとって素晴らしい歴史の1ページになると思います」

一夜明け 硤合さんと親しい地元の同級生からも喜びの声

一夜明け、硤合さんと親しい地元の同級生たちも慌ただしく過ごしていました。

高校同級生 岡田勝己さん
「クラスの人からも、何本も電話が僕のところにもかかってきて、みんな喜んでいました」

高校2年から3年まで同じ理系クラスで学んだ岡田勝己さん。去年6月に硤合さんが広島を訪れて、同窓生を前に講演したときに出席していました。

岡田勝己さん
「僕らに分かるように説明するの難しかったと思うんですよ。訳が分からなかった。その分野に今、関係してる人だと思うんですけど、すごいことなんだなと。ノーベル賞をもらっても不思議ではないって言ってましたね、それほどの研究なんだって言ってましたから」

そう話した岡田さんでしたが、「でも、まさかノーベル賞になるとは誰も思っていなかったと思うんですけどね」と笑います。

高校時代にはバスケ部に所属

高校時代の硤合さんは、バスケット部に所属。寡黙で控え目でしたが、何事も一生懸命に取り組む人だったと振り返ります。

高校の同級生 岡田勝己さん
「体育の時間に剣道があるんですよね。剣道っていうのは1対1で試合をするんですよ。で、その時に硤合君と当たるのは嫌だった。彼は一生懸命打ち込んでくるので、避けるのが大変で。脇の下にあざなんかで僕できてましたからね、この人、一生懸命やるんだ、なんでも。そういう風に思いましたね」

同級生におなじみ、授業中の「硤合時間」

そして最も覚えているのは硤合さんと「数学」との関わりです。「数学同好会」に入っていた硤合さんは授業でも別格ともいえる才能を表していました。

岡田勝己さん
「成績は良かったですね。特に数学が良かったので、数学の時間に数学の質問するわけですけれども、質問してることはどういうことなのか、が分からない。僕らが聞いてても。それがもう5、6分繰り返されるって言うんですかね、質疑応答が。

それはまあ『硤合時間』みたいなもんなんだけど、すごいなと思いましたよ。僕らが分からないことを2人で話し合ってるわけだから」

後輩にあたる広島県知事も「誇らしく思う」

同じ高校の後輩にあたる広島県の横田知事はー

横田美香知事
「大変誇らしく思いますし。こうした先輩を、持てたということも本当に、嬉しく思っております。

『この研究まだまだこれからだ』ということで、『微力ながら自分もこれからも貢献していきたい』という風におっしゃってたですね。

それに本当感銘を受けました」

「先輩の背中を追いかけたい」在校生は

「硤合先輩、ノーベル化学賞受賞おめでとうございます。私たち後輩も、先輩の背中を追いかけてこれから頑張ります」

レゴロボット競技で世界大会に出場した同級生チーム「ヤネウラ」の一員で、硤合さんの後輩、広大附属高校に通う現役の高校生は。

中村真央さん
「広島で、しかも同じ学校。驚きもあったんですけど『ついに来たか』という嬉しさ」
久保隅颯志さん
「自分たちにも可能性があると思わせてくれた。すごい励まされた。先輩に見習って頑張って、追いつけるように」
十河琥太郎さん
「これから、もしかしたら附属に講演に来てくれるかもしれない。分野だけじゃ無くて、どうやって研究に向き合っていったのか、マインド部分を聞いてみたい」

「驚いた!おめでとう!」カープ・松田オーナーは小中高の同級生

「驚いた!おめでとう!」。広島東洋カープの松田元オーナーも硤合憲三さんがノーベル化学賞に選ばれたことに、喜びの声を上げました。松田オーナーと硤合さんは、広島大学付属小・中・高校の同級生。「寡黙でコツコツ一途に取り組むタイプだった」と振り返りました。

広島東洋カープ 松田元オーナー
「(硤合憲三さん受賞のニュースは)昨晩知って、驚いたし、うれしかった。広大附属の同級生の快挙におめでとうと言いたい」

クラスマッチで対決したことも

高校時代の硤合さん(左から2人目)

「高校時代の思い出は、彼は優秀でグループは違ったが、バスケットボールのクラスマッチで対戦したことがある。

彼はバスケットボール部で、相手チームのエースだった。決勝だったと記憶するが、その試合は負けた。

2014年に雑誌の取材を一緒に受けたが、彼の研究について話してくれたのも思い出す。そのときから、ノーベル賞受賞の可能性があると聞いていた。

学生時代のイメージは、寡黙でコツコツ一途に取り組むタイプだった。長く研究し、成果が出たのもわかる気がする。今回のインタビューの姿を見て、しゃべり方などは高校時代から変わっていなくて、懐かしく思った」