障害がある人たちがコーヒーの味や技術を競う全国大会が開かれ、広島の特別支援学校の生徒も出場しました。技術だけではありません。とっておきの魅力も用意していました。

ここは東京のホテル。全国から予選を勝ち抜いた10チームが集まりました。
「チャレンジコーヒーバリスタ」は、障害がある人のコーヒーをいれる技術の向上や、新たな雇用創出を目指す大会です。

全国から予選を勝ち抜いた10チームが出場

6回目のことし、広島からは三原特別支援学校の本校と大崎分教室から高等部の生徒が出場しました。目標はもちろん、大きなコーヒー豆の形のトロフィーがもらえる総合優勝です。

総合優勝には大きなコーヒー豆の形のトロフィーが!

先に技術審査にのぞんだのは、初出場の大崎分教室。5人の審査員を前に、オリジナルでブレンドした豆の重さを測り、ミルで挽いて、ドリップします。夏休みにしっかり練習したという2年生の藤岡美優さんは、終始落ち着いていました。10分の制限時間が終わりに近づいてもあわてません。

終始落ち着いていた藤岡美優さん(真ん中)

●広島県立三原特別支援学校 大崎分教室2年 藤岡美優さん
「緊張したけど楽しかったです。楽しみの方が勝ちました」

会場の一角では、来場者の投票によるコンテストも開かれました。10チームの名前は伏せて味と香りだけでの勝負です。皆さん真剣に飲み比べていました。

チーム名を伏せて来場者が味と香りだけで選ぶブレンド審査も

三原特別支援学校は去年に続く2回目の全国大会です。出場を待つ3人に聞いてみると。

●三原特別支援学校3年 小原公平さん
「(緊張してますか?)はい、してます」
●同2年 島村優希さん
「(どうですか、緊張は?)わくわくしてます」
●同2年 亀山結菜さん
「私もわくわくしてます」

三原特別支援学校の島村さん、小原さん、亀山さんと指導担当の山本教諭

彼らのテーマは「新しい世界に踏み出す時のわくわく感を表現する」。日頃の練習通り声をかけあっての挑戦です。
唯一、2年連続で参加する小原公平さんが大事なドリップ役です。

●小原公平さん
「第1投、いれます」「はい、お願いします」

小原さんがやさしくお湯を注いだ

●島村優希さん
「いい香りがしてきましたね」
●小原公平さん
「そうですね」
●亀山結菜さん
「おいしそうですね」
●小原公平さん
「僕もそう思います」

審査中の3人の会話は会場を和ませた

審査中、彼らが絶やさなかったのが、やさしい笑顔。審査員にコーヒーを出すときも。

終始笑顔の3人は審査員にコーヒーを出すときにひと言!

●審査員にコーヒーを出して
「どうぞお召し上がりください。プリーズ、エンジョイ!」

味わう審査員たちの満足そうな表情に、結果への期待が高まります。

審査員はうなずきながらコーヒーを味わっていた

そして、審査発表。三原特別支援学校は、チーム名を隠して実施した来場者によるブレンドの人気投票で見事1位となりました。となると、総合優勝は・・・。

●大会実行委員長が総合優勝を発表
「広島県立三原特別支援学校。おめでとうございます」

念願の総合優勝で笑顔は最高潮に!

念願のトロフィーを手にしてますます笑顔がはじけました。

●小原公平さん
「3年生なのでこれから就職とかあるんですけど、職場でも笑顔とかアイコンタクトで、今回みたいに協力してこれからもやっていけるように頑張りたいです」

三原特別支援学校3年 小原公平さん

●亀山結菜さん
「(トロフィーは重たいですか?)ちょっと重たいです。(どんなところが良かった?)笑顔のところです。(皆さんの笑顔、素敵だったね)はい」

三原特別支援学校3年 亀山結菜さん

2年生の島村優希さんは、次の目標ができました。
●島村優希さん
「来年もチャレンジして、僕も先輩みたいに後輩と一緒に頑張っていきたいと思います」

三原特別支援学校2年 島村優希さん

大崎分教室は奨励賞に選ばれましたが、さらに上を目指す意気込みです。
●藤岡美優さん
「3人が意見を出し合って、『こうだね』『ああだね』ってやってる時間が長かったように見えたので、そこを私たちも増やしていきたいなと思ってます」

三原特別支援学校 大崎分教室3年 藤岡美優さん

広島の2校の挑戦は、コーヒーの香りとともにさわやかな記憶を残しました。

2校の奮闘は大会に新たな風を吹き込んだ