広島県北広島町は、消防の組織再編によって、4つある拠点のうち2か所に消防車を配備しない検討を進めています。

広島県北西部、人口およそ1万6000人の北広島町でいま検討されているのが、消防車の配備の見直しです。町内に4つある消防拠点のうち、大朝と豊平の出張所で、消防車の配備を取りやめ、千代田の本署に集約する計画です。救急車は集約されず出張所も残ります。

現在の消防拠点

再編後

なぜ、消防車を配備しない検討を始めたのでしょうか?維持管理費の削減なども目的のひとつですが、小規模な消防組織ゆえの切実な理由がありました。

隊員は3人だけ 出張所の現状

北広島町消防本部の出張所で、一日あたりの出勤できる隊員数はそれぞれ3人しかいません。北広島町消防本部の笠道宏和消防長は「いざ火災が発生すればポンプ車で出動する。そうなると、救急車は出張所に残り動かない車となる」と説明します。隊員は消防隊と救急隊を兼務しているため、火事などが起きた場合、そもそも消防車か救急車のどちらかしか稼働できないのです。

今回再編が計画されている大朝と豊平の出張所。救急の年間出動回数は、大朝が235.4件、豊平が231.2件です。一方で、消防の年間出動回数は、大朝が4件、豊平が3.2件です。そこで、出動回数の少ない消防車を隊員数の多い本署に集約し、火災現場で救急車と消防車の双方が活動できる体制を検討しています。

集約した場合 消防車が着くまでの時間は増加

ただ、集約によって消防車の到着までにかかる時間は、これまでよりも増加します。出張所のある大朝地区の住民は「不安、消防車が近くにあったほうが良い」「消防団がいるにしても、本職の方が居ないと消火活動が出来ないのではないのかと思う」と話していました。

北広島町は住民説明会を開くなどして理解を求めていく考えで、最速で来年度以降、再編を実施したい考えです。