新たな手口の犯罪への対応を強化するため、広島県警は26日、県内8つの警察署を近くの警察署へ統合する計画案を、広島県議会の警察・商工労働委員会で示しました。

対象となるのは、小規模な8つの警察署で、隣にある警察署と統合したうえで、「分庁舎」とする計画です。

広島県警 警務部長の大塚健滋 警視正は「新たな治安課題への対処体制を強化して、警察力を最大限に発揮できる組織作りに努めて参ります」と述べました。

分庁舎への転換で何が変わるのか、警察担当記者が解説します。

地域から警察署がなくなって大丈夫?

再編案は広島県内26の警察署のうち、「大竹署」「山県署」「江田島署」「竹原署」「府中署」「庄原署」「安芸高田署」「世羅署」の8つのが隣の警察署に統合されるものです。いずれも署員が100人以下の小規模な警察署で、統合後は、「分庁舎」となります。

分庁舎になっても、運転免許の更新や道路使用許可などの許認可手続きといった、基本的な行政サービスは残る方針です。広島県内ではすでに分庁舎が3つ運用されています(呉署 音戸分庁舎・竹原署 大崎上島分庁舎・尾道署 因島分庁舎)

「街から警察署がなくなる」というと、不安に感じる方もいるかもしれませんが分庁舎になったとしても、現在の計画では、7割から8割程度の人員は確保される予定です。事件捜査や交通事故に対応する部署、交番や駐在所での勤務員も引き続き配置される方針だということです。

警察署の数は18に 再編計画の背景は?

計画の背景には「近年の犯罪の状況」が関係しています。窃盗や殺人といった「刑法犯」の認知件数は、ピーク時には年間で6万件近かったのに対し、近年は1万5000件ほどにまで減少しています。

一方、特殊詐欺の被害額は大きく増えていて、ことしも過去最悪のペースで推移しています。この他、トクリュウ犯罪やサイバー犯罪も増加しています。

こういった犯罪などに対応する「本部の専門部署」を強化するため、再編計画が立ち上がりました。

警察署を分庁舎とすることで人員に余裕ができます。そのような人を県警本部などに配置して、必要な部署に必要な人数を確保するというイメージです。

再編はいつ?具体的な時期について

具体的な再編時期というのはまだ決まっていません。

広島県警は6月29日~7月28日でパブリックコメントを募集します。

県民から意見を聞いたうえで、最終的な計画を策定。各自治体の首長や議員、地域の自治会などへの説明を経て、実行へと移されます。