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焼け野原となった戦後の広島の街の復興とともにあったお好み焼…。
「お好みたべたい」は、作家・清水浩司さんによる関係者への取材とRCCに残る井畝満夫さんに関する資料などを基に構成・創作するオリジナルストーリーです。
清水さんが取材を通して知ったあんな話、こんな話をWEBコラム「お好み ひとくちメモ」にしました。
具にキャベツとモヤシを入れたこと、そば/うどん入りを定番にしたこと、とろみのあるお好みソース、ヘラで直接食べるスタイル、ヘラが熱くならないよう持ち手に木の板を装着、強制排気装置の付いた鉄板の開発(当初は練炭が熱源で体調を悪くする焼き手が続出した)……父の井三男さんと二人三脚で今の広島のお好み焼の原型を作り上げたみっちゃん。
そうした多様な要素以上に、みっちゃん一番の功績は、自ら開発した技術や味を独占しなかったことかもしれません。
「お好み焼を全国に知ってもらうにはお好み業界を広げた方が早い」ということで研修生を受け入れ、聞かれたことには包み隠さず答えました。お好み焼普及のため率先してテレビに出演し、デパートの催事にも立ちました。
口癖は「一人でも多くの人に食べてもらいなさい。一円でも多く稼ぎなさない」。自分だけが幸せになるのではなく、みんなが幸せになるにはどうすればいいか?
どんな具材を乗せても受け止めてくれるお好み焼同様、みっちゃんの広い心と包容力は今、私たちに大切なものを教えてくれます。
(取材・執筆 清水浩司)

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