チームを支えてきた “鉄腕” が、ついに決断です。広島カープの 九里亜蓮 投手が、FA(フリーエージェント)権の行使を表明しました。
広島カープ 九里亜蓮 投手
「このたび、FA権を行使することに決めました。いろいろ考えましたけど、家族とも話し合いましたし、そのうえで決断したっていう形です」
今シーズンで3年契約の3年目が終了した九里は、国内に限らず、海外FA権の行使も含め、その去就が注目されていました。12日、球団事務所を訪れ、FA権を行使するための申請書類を提出しました。
九里亜蓮 投手
― 新井貴浩 監督からは?
「選手として取った権利だし、そこは後悔のないようにしてくれたらいいっていうふうに言っていただきました」
鳥取県出身の九里は、岡山理大附属高校から亜細亜大学を経て、2014年にドラフト2位でカープに入団。ルーキーイヤーから開幕2戦目の先発に抜擢され、初登板・初先発でプロ初勝利を記録します。
7年目の2020年からは5年連続で20試合以上に先発、2021年には13勝を挙げて最多勝のタイトルを獲得しました。
2023年には174と3分の1イニングを投げてセ・リーグの最多投球回数を記録するなど、“タフな投手” としてカープの先発ローテーションを支えてきました。
11年目の今シーズンは初めて開幕投手の大役を任され、シーズン序盤こそ、勝ち星に恵まれない時期が続きましたが、最終的に23試合に登板、7勝10敗、防御率3.21の成績を残していました。
今季 23試合 7勝10敗 防御率3.21
通算 260試合 71勝67敗 防御率3.49
九里亜蓮 投手
― FA権行使の決め手は?
「どんな決断をしても背中を押してくれた球団に感謝したいと思います」
― 球団からはどんな声を?
「本当にどんな決断をするにしても背中を押してくれるような言葉をいただきました」
― 可能性として宣言残留の話は球団からは?
「今、言えることに関してはとりあえず本当にどういう決断をしても背中を押してくれるっていうことだったので、FA権を行使するっていう結論に至ったっていう感じですかね」
― チームメイトには?
「そうですね。(FA権)行使をするっていうのは、話の中で伝えた選手もいますし、会えてない方もいるので、そういった方にはこういう形で伝えるような形には
なってしまうのかなというふうには思っています」
― カープで11年プレー。
「入団してから11年間、本当にいろんな方に支えられてやってこれたと思いますし、いろんな方に感謝の気持ちが一番強いですかね」
― ここからの具体的な動きは?
「わかりません。はい」
― 海外への思いをあらためて。
「いろいろ考えましたけど、本当に最初に言ったようにどういう決断をしても背中を押してくれるってことだったので、そこが一番、決め手になっているかなと思います」
球団の鈴木本部長は「あれだけ故障せずに8年連続100イニング以上を投げてくれた先発が一枚抜けるのはもちろん痛いが、FA権は選手が勝ち取った権利なので本人の意志を尊重したい」とコメントしています。
カープの選手がFA権を行使するのは、去年の 西川龍馬 に続き、2年連続となります。
九里投手ですが、今後は14日に「FA宣言選手」として公示され、国内外の球団との交渉が可能となります。
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