JRバス中国は、去年廃止した広島市と東京を直行する夜行バスを21日から再開します。
21日から運行する「グランドリームエクスプレス広島号」は、広島と東京を約10時間半で結びます。
広島と東京を直行する夜行バスは、1989年にJRバス中国と広島電鉄など4社が「ニューブリーズ号」として運行を開始しましたが、乗務員不足やコロナ禍以降の収支悪化などの影響で、2023年春に廃止されていました。
1年半を経て直行する夜行バスの運行を再開したのは、コロナ禍が明けて移動需要が戻ってきたことだけではなく、このところのホテル事情もあるといいます。
都内のビジネスホテルなどが加盟する「東京ホテル会」によりますと、24年10月の平均客室単価はインバウンド需要の増加などで過去最高の18,695円と、コロナ禍前の1.5倍にまで上昇しています。
高騰するホテルの代わりに、移動する車内で1泊する時にしっかりと休んでもらおうと、21日からの運行では特別なシートを使用します。
車内のシートは、リクライニングすると連動して座面なども動きます。腰がずれ落ちるのを防ぎ、ゆりかごに包まれるようにぐっすり眠ってほしいと開発されたということです。それぞれの席はカーテンで区切られ、充電のできるコンセントも設置されています。
試乗した記者
「身長175cmの私でも、足元はとても広々としていて、シートに身体がぴったりとフィットします。思い切りリクライニングを倒すと、快適に東京まで過ごすことができそうです」
JRバス中国 酒井俊臣 社長
「独自のシートで充分お休みいただいて翌朝から元気に活動していただけると思います。たくさんのお客様にご利用いただければと思っております」
「グランドリームエクスプレス広島号」は、新幹線の最終便よりも遅く出発して、始発便より早く目的地に着くように、上り便は午後8時50分に広島バスセンターを出発、下り便は午後9時10分に東京駅を出発し、翌朝は午前8時ごろに到着するダイヤで21日から運行を開始します。
グランドリームエクスプレス広島号
バスに乗ると…
1席ずつ独立したシートが広がる
シートはゆりかご式の特注品
リクライニングすると座面も動き、ゆりかごに包まれるような乗り心地に
座席はカーテンで1席ずつ区切られ、コンセントも完備
175cmの記者でも余裕のある空間
広島と東京を直行する夜行バスは1989年に誕生
前身の「ニューブリーズ号」は2023年に廃止される
東京ではホテル代がコロナ禍前の約1.5倍に
JRバス中国の酒井社長
運行ダイヤと運賃
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