中学生たちが健脚を競う中国中学校駅伝が17日(日)、広島県東広島市の東広島運動公園で行われ、男女合わせて112校が全国大会への切符をかけて熱い戦いを繰り広げました。
全国大会に進むことができるのは、男女それぞれの優勝チームのみ。先に号砲が鳴ったのは、女子の部でした。
実況 坂上俊次 アナウンサー
「中国中学校駅伝。一礼して、いよいよ56チームが号砲を聞きます」
並み居る強豪の中、エース区間の1区でトップに躍り出たのは、広島市の予選会を1位通過した古田中のキャプテン・萩原咲良 。1年生から3年連続で1区を走り続けた萩原が、区間賞の走りでたすきをつなぎます。
続く2区でトップを奪ったのは熊野東中。そのまま独走状態に入ります。3区・5区で区間賞を獲る圧倒的な走りを見せつけ、悲願の初優勝! 全国へと駒を進めました。
一方、男子の部は、アンカー区間で白熱の展開が待っていました。
序盤から順調な走り出しを見せ、ほかのチームから常に先行してたすきをつないでいた優勝候補の松賀中。
一時は2位との差が50秒近くにまで広がり、完全に独走状態でしたが、最終区間の6区で2位の坂中が驚異的な追い上げを見せます。
実況 坂上俊次 アナウンサー
「完全にとらえている。さあ、射程圏内。1秒差、1秒差になりました。そしてインコースを獲りました。主枝史成 、坂(中学校)、陸上競技場目前で逆転!」
そして、いよいよ勝負は仲間の待つトラックへ―。
実況 坂上俊次 アナウンサー
「デッドヒートになりました。坂きた、坂きた! 大逆転なるか! ガッツポーズがでた。大会の歴史に残る大逆転なるか。主枝史成、3年生、やってきた。フィニッシュテープ見えてきた。指を一回立てました。坂中学・主枝きた。主枝、大逆転優勝!」
仲間の雄姿に大興奮のチームの中には涙する選手の姿も…。全国大会への切符は大会史に残る大逆転でみごと9年ぶりの王座奪還を果たした坂中学校が手にしました。
坂中学校6区(アンカー) 主枝史成 選手
「これはやるしかないと思って、最初から最後までずっと全力を振り絞って絶対に全国行くんだっていう気持ちで走りました」
男子優勝の坂中は、2年前に向陽中がマークした記録を11秒更新し、大会新記録の52分47秒で優勝。惜しくも2位となった松賀中も大会記録を更新する52分50秒でした。坂中は、女子優勝の熊野東中とともに、来月、滋賀県で行われる全国中学校駅伝の出場権を獲得しています。
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