2026年の夏は猛烈な暑さとなり、広島県内で雨不足となりました。沿岸部では今月ようやく雨が降り、県内の柑橘にとっても恵みとなったようです。

9月中旬、尾道市瀬戸田町に降った待望の雨。柑橘農家の山本凌生さんは喜びを口にします。
山本凌生さん「うれしいですね。本当に。全然なかったんで、雨が。めちゃくちゃギリギリ。ギリギリアウトくらい」

ことしの夏も猛暑に悩まされました。梅雨明け以降ほとんど雨が降らず、手作業の水やりが追いつかないところもあったようです。

雨不足で葉っぱは丸まり…枯れてしまった木も

山本凌生さん「葉っぱが落ちてるんですよ。水が足りなかったから。こんな感じで、丸まるんですよ、葉っぱが。本当に雨が降る前までは、くるくるだった」

農家にとって、雨はまさに「天からの恵み」だといいます。
山本凌生さん「水やらないといけないんで、それに人手が取られるとなったら本当に、お金がかかってくるの一緒になるから。お金が降ってるなという感じなぐらい」

降りすぎる雨も病気の原因に…

一方で、降りすぎる雨も病気の原因につながります。梅雨の大雨によって、枯れ木のカビの胞子が実に移る「黒点病」にかかってしまった実もあるそうです。
山本凌生さん「すごい勢いで降ったらその菌が実に移って、黒い点々がつくんですよ。贅沢なことですけど。降り過ぎてもよくない」

さらに、雨が降れば雑草も一気に伸びるため、今の時期は、草刈りの作業に追われます。
山本凌生さん「草はしょうがないかな、もう。木が枯れるよりはいい、全然」

極端になった夏の天候 8月は平年のわずか7%に

生口島のアメダスの観測では、平年の雨量とくらべると6月は2倍以上だった一方で、7月は60%に激減。8月にいたってはわずか7%しかありませんでした。そして9月、平年を上回る量の雨が降っています。山本さんは、柑橘農家を始めて5年。曾祖父から続く農園に加えて、高齢化で廃業した近隣の農地も受け継いでいます。

山本凌生さん「産地のおかげで農家できてる思うんで。いつもと変わらないものをちゃんと届けられたらといいなと思います」

始めた当時からくらべて農地は4倍に拡大。年々、猛暑が続き栽培の苦労は尽きませんが、これからも瀬戸田の柑橘を守り続けるといいます。
山本凌生さん「この産地がなくなるとか悲しいので一農家ではあるんですけど、力になれたらと思います」

レモンやみかんへの愛は年々増しているようです。
山本凌生さん「笑ってるでしょ木が。ありがとうって」

30年で初…全滅した観音ネギ

広島市西区の観音ネギ農家では、2026年夏、24アールの畑で全部枯れてしまいました。30年栽培して初めてです。広印広島青果によると、広島県内の夏の渇水に加え、東日本の長雨もあり、10月以降、葉菜類の価格高騰となる見込みです。

また、10月以降の中国地方は、冬にかけて平年より高温となる予想です。農家にとって、天候での苦労は、これからも絶えないところも多いようです。