きょうのラジオカーは、安芸郡熊野町貴船へ。

やってきたのは「オモチャランドしんたに」です。

ガラガラっと引き戸を開けると、店内には駄菓子がずらり。

まるで子どもの頃にタイムスリップしたような気持ちになります。

そんな「オモチャランドしんたに」ですが、この秋、閉店されるとのこと。

店主の「新谷のおっちゃん」こと、新谷雅敏さんにお話を伺いました。

「おっちゃん、ただいま!」

48年間、このお店で熊野町の子どもたちを見守ってきた新谷さん。

幼い頃から通っていた子が大人になり、社会に出て、結婚して、今度は自分の子どもを連れて帰ってくる。

そんな姿を、ずっと見てきたそうです。

店の前を通って幼稚園に行く子どもたちと握手をしたり、ハイタッチをしたり。

そして帰りには、

「おっちゃん、ただいま」

と声をかけてくれる。

そんな子どもたちの成長を見守ることが、新谷さんの日常だったそう。

そして、駄菓子を買うと入れてくれるのが、新聞紙で作った手作りの袋。

袋には、猫などのかわいい絵がひとつひとつ描かれています。

奥様が黒いペンで絵を描き、新谷さんが色を塗っているんだそう。

一枚一枚に、ご夫婦の思いが詰まっています。

親子三代で通ったお店

この日、お店に来てくださっていた方にお話を伺うと、

「親子3代でお世話になってます」

と教えてくださいました。

ご自身も40年以上通ってきたそうです。

「熊野の子どもたちの社交場というか、みんなの集まる憩いの場なので、なくなるのは本当に寂しい」

そんな思いから、家族や友人、町の子どもたちにメッセージを書いてもらい、寄せ書きにして新谷さんに渡されたそうです。

「感謝を伝えたくて」

その言葉が、とても印象に残りました。

おもちゃを買った思い出。

駄菓子を選んだ思い出。

くじを引いた思い出。

そして、ただ「おっちゃん」と話した思い出。

きっと一人ひとりの中に、違う思い出があるんですよね。

48年間、本当にありがとうございました

新谷さんに48年間を振り返っていただくと、

「子供たちと本気で喧嘩をしたりね、いろいろな楽しい話もしたしね」

と、笑って話してくださいました。

「オモチャランドしんたに」は、10月31日まで営業される予定です。

駄菓子は、なくなり次第終了となります。

あと少しの時間ですが、最後にもう一度、新谷のおっちゃんに会いに行ってみてください。

そして、いつものように、

「おっちゃん、ただいま!」

そんな声が最後の日まで、お店に響いていますように。