去年4月、広島県府中町で男性(当時52)が殺害され、10代の男女3人が逮捕された事件。3人のうち主犯格とされ、強盗殺人の罪に問われる広島・府中町の少年(17)の裁判員裁判が14日、広島地裁で始まりました。
起訴状によりますと、少年は男(19)と共謀し、男性から金品を脅し取ろうと考え、去年4月12日の夜に府中町の水分峡森林公園に誘い出し、男性の頭などを木の棒で殴って殺害。その後、現金8万1000円が入った財布を奪ったとされています。
この事件をめぐっては、逮捕された他の2人のうち、愛媛・松山市の女(19)は恐喝の非行事実で少年院送致の保護処分となっていて、強盗致死の罪で起訴された広島・海田町の男(19)が3日に懲役18年の実刑判決を受けています。
犯行当時は16歳 裁判にも注目集まる

14日、初公判が開かれた広島地裁には多くの人が訪れ、傍聴券をめぐって抽選も行われました。
満員の傍聴人が見守るなか、身長160cmほどで痩せ型の少年が入廷。ワイシャツ姿にメタルフレームのメガネを掛けていて、襟足が肩にかかるほど伸びた黒髪が特徴的でした。
國分進裁判長から起訴内容について問われた少年は「殺意の部分だけは違います。それ以外の部分は合っています」と起訴内容を一部否認しました。
事件の登場人物、関係性は?

検察側の冒頭陳述によりますと、事件の登場人物は4人。事件を主導した少年(17)、男(19)、女(19)、そして殺害された東京都の男性(当時52)です。
このうち、少年と男は事件の2023年に知り合った友人関係、少年と女は事件の3か月程前にSNSを通じて知り合い、広島と愛媛の遠距離恋愛をしていました。
また、女と男性は、2024年にSNSを通じて知り合い、援助交際(いわゆる「パパ活」)を行っていました。
検察の見立てと裁判の争点

検察側は、「女が男性を含む複数人と援助交際をしていることを知った少年が、『援助交際相手から金を奪うこと』を決意」「女に男性を呼び出させたり、喧嘩の強い男に協力を依頼したりするなど、主導的な役割を果たした」と指摘しました。
この裁判は「少年の殺意の有無」と「刑事処分か保護処分か」が争点です。
検察側は、共犯者や医師の証言から少年の殺意を立証したうえで、事件の重大性から刑事処分を求める方針です。
弁護側の主張は?

弁護側は「当時16歳であったことや、自閉スペクトラム症などの精神症の影響などから、少年が犯行の危険性をどこまで認識していたか疑問が残る」と主張。
「あくまで脅して金を奪う計画だったことから、少年に殺意は無く、強盗致死にとどまる」としました。
その上で、少年に虐待を受けていた過去があることや、深く反省していることなどから、少年院による保護処分とすることを求めました。
初公判では、共犯とされた女(19)も出廷し、事件に至る経緯などについて証言しました。
裁判は22日に結審し、29日に判決が言い渡される予定です。






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