去年6月に庄原市の住宅で女性が殺害された事件は、未解決のまま24日で発生から1年を迎えます。警察は現場周辺で改めて情報提供を呼び掛けました。

24日朝、庄原市東城町にある現場近くのスーパーでは、警察官らがチラシを配って情報提供を呼びかけました。

この事件は、去年の6月24日午後5時半ごろ、庄原市東城町粟田の住宅で、この家に1人で住む矢吹定代さんが、頭から血を流して倒れ、死亡していたものです。

矢吹さんは後頭部を中心に殴られ、頭蓋骨は折れていたということで、何者かが強い殺意をもって犯行に及んだとみられています。

翌日、警察は捜査本部を設置し、現在も捜査を続けています。

事件の前日夕方には矢吹さんの姿

事件前日の23日夕方には、矢吹さんが1人で畑作業をしている姿を、近所の人が目撃しています。

こうしたことから、警察は23日夕方から24時間の間に、何者かに殺害された可能性があるとみて、不審車両の洗い出しなど捜査を続けています。

捜査本部はこれまでに延べ1万8000人の捜査員を投入しています。ただ、現場周辺には、防犯カメラが少なく、目撃者もいないことから捜査は難航し、容疑者の逮捕には至っていません。

発生から一年 拭えない不安

藤智美記者
「事件の起きた現場では、発生から1年が経った現在もなお、規制線が張られています。近くの住民からは、解決を願う声が多く聞かれています」

事件は24日で発生から1年を迎えました。現場周辺では警察によるパトロールがおこなわれるなど、まだ事件の影が色濃く残っています。近くに住む住民も不安が拭えません。

近くに住む男性
「早く捕まってもらわないと。独居老人もたくさんいるし、不安なところはある」

近くに住む女性
「捕まってほしいと思う。(犯人が)いつ町に来るかもわからないし、どこにいるかもわからないし」

近くに住む女性
「どうかなと思いみんなに聞くが、『まだ解決してないらしい』と言っている。人ごとじゃない、1人住まいなので油断したらいけないなと」

「些細な情報でも提供してほしい」

本部には5月末までに約95件の情報が寄せられていますが、事件の風化が懸念されています。

捜査本部は「当時見かけた人や車のほかうわさ話など、些細な情報でもいいので提供してほしい」と呼びかけています。

庄原警察署 村尾隆之署長
「1日でも早く安全安心な生活を取り戻していただけるように頑張っていきたい。引き続き各種捜査にご協力いただければ」

事件発生から1年、一日でも早い解決が望まれています。

事件が起きた場所は「山あいの地域」

事件が起きた矢

吹さんの住宅は、町の中心部にある中国自動車道の東城ICから、直線距離で約6km、15分ほどの場所です。

矢吹さん宅の周辺には住宅も点在していますが、山あいの地域です。

1年前の6月24日

1年前、現場はどういう状況だったのでしょうか。

遺体が発見される前日である23日の夕方、近所の人が1人で畑作業をしている矢吹さんを見かけていました。

そして24日の夕方、矢吹さんの親族が何度電話をしても矢吹さんが出なかったことを不審に思い、地域で1人暮らし世帯の見回りをしている女性に「様子をみてほしい」と連絡。その女性が自宅で倒れている矢吹さんを発見しました。

矢吹さんは23日夕方からのおよそ24時間の間に、何者かに殺害された可能性があります。

そしてこの翌日である25日、警察が捜査本部を設置しました。現在も事件の捜査が続けられています。

発見当時の現場は

発見当時、矢吹さん宅は、玄関は施錠されていたものの、勝手口の鍵はあいていました。家の中が荒らされた様子は見られませんでした。

近所の人が駆け付けた時、矢吹さんの家の電気は消えた状態。現場から凶器とみられるものは見つかっていなかったということです。

これまでに投入された捜査員はのべ1万8000人にのぼります。5月末までに捜査本部に寄せられた情報は、約95件でした。主に、「不審な人物や車両を見た」といった内容でした。

現場周辺には防犯カメラも少なく、目撃者もいませんでした。

解決のために

現場では発生日から連日に渡り鑑識作業がおこなわれ、約1週間後には一斉捜索も実施されましたが、現在も容疑者逮捕には至っていません。

この1年で地域では見守り活動がおこなわれるほか、庄原市は5月から65歳以上の人を対象に防犯カメラやカメラ付きインターホンの設置にかかる費用を補助する取り組みも始まっています。

【事件に関する情報提供】
庄原警察署捜査本部
TEL:0824-72-0110