RCCのイマナマ!の特集コーナーから生まれた映画、「104歳、哲代さんのひとり暮らし」が、ドイツの映画祭でドキュメンタリー賞を受賞しました。

1回目の上映は平日の雨の夕方。フランクフルトの街は静かでしたが、チケットは完売で、カフェバーが併設された映画館は大盛況でした。

映画は、尾道市で100歳を超えても一人暮らしを続けていた石井哲代さんの生活を記録したドキュメンタリー作品です。

今回上映されたのは、ドイツ・フランクフルトで開催された、「ニッポン・コネクション」。世界最大級の日本映画の映画祭で今年は、145本が上映されました。

ドイツの観客の反応は・・・?

メイン会場のチケット売り場前には、6日間のプログラムが掲示され、チケットが完売したものには「ソールド・アウト(売り切れ)」のシールが貼られます。哲代さんの2枠には、早々にそのシールが貼られていました。

Q.どうですか?完売の気持ちは?
山本和宏監督
「さすが哲代さんですね」

哲代さんの映画は、2つの会場でいずれも満席で、日本と同じかそれ以上の頻度で笑いが起きていました。ご自分の年齢を忘れるシーンでは大爆笑も。哲代さんのユーモアはヨーロッパにも通じたのです!

上映後の質疑応答では質問が相次ぎ、高齢化する社会の中で「楽しく老いる」ことや、その後の哲代さんの様子に関心が集まりました。

観客
「哲代さんは映画の後、また妹さんに会えたのかしら?」

この映画祭では、ドキュメンタリー部門は、観客の投票により受賞作品が決まります。哲代さんの映画は、「ニッポン・ドックス・アワード2026」を受賞しました。

山本和宏監督
「哲代さんは106歳になりました。『ありがとう』って伝えたいです」

「僕のおばあちゃんにメチャ似てる」!

映画を観た人たちの感想は、国の違いが全く気にならないような高齢者のもつ普遍的な魅力についてであったり、それぞれの家族との共通点であったり。一方で、文化の違いがあるからこその視点で気付かされることもありました。

観客
「哲代さんは、僕のおばあちゃんにメチャ似てるから感動しました」
「ドイツで育った私には、先祖に感謝したりお詫びしたりする感覚に全然なじみがなかったから、面白かったわ」
「どうやって健康に老いるか、これはまさに今の時代の映画だね。お手本にしたいよ」
「哲代さんが長生きされますように」

授賞式では7つの賞が贈られ、そのうちの一つ、ライジング・スター賞は、俳優の山田杏奈さんに贈られました。

なお、この映画祭はNPOの主催で、毎年大勢のボランティアにより運営されています。今年はなんと120人! メイン会場の一つは、普段は映画館と芝居小屋として使われている歴史あるレンガ造の建物(1906年建築)で、広島の被服支廠にとてもよく似ていました。訪れた人は2万1000人と、過去最多を更新したということです。