中東情勢の不透明な状況が続く中、懸念されているのがナフサの不足や高騰です。ナフサ由来の原料を扱う広島の包装資材メーカーを取材しました。

廿日市市に本社と工場がある、三共ポリエチレン。創業71年目で、現在は、食品分野のフィルムや袋など包装資材を製造・加工・販売しています。

三共ポリエチレンは、西日本を中心におよそ500社との取引があり、広島工場で受注する製品は年間5千~6千種類。工場では、フィルムやインク、樹脂、溶剤や接着剤といったナフサ由来の原料を使っています。

三共ポリエチレン 田中寛大社長
「最初は大阪の工場で、そういうポリエチレンの方の表印刷っていうのはインキが不足しているって言って、しばらく供給不安がありました。5月終わりぐらいからは、どうにかこうにか入っては来てるんですけど。そこにはやっぱり仕入れ先さんが陰で努力されてるんだと思うんですけど」

この工場で使うインクはおよそ100種類。元々、ナフサ由来のトルエンを含まないものが多く、供給不安はなかったそうですが、価格は4月から25%ほど高騰しました。

供給量は確保できても価格は…?

広島工場では、ラミネート=圧着するフィルムはおよそ1000種類を使っています。熱に強いもの、光を通さないものなど、中に入れる食品に合わせて、様々な特徴のものを重ねて、印刷面に貼り付けます。これも、4月から一斉に30%値上がりしたそうです。

三共ポリエチレン 田中寛大社長
「営業は説明が大変だったと思うんですけど、やっぱりこの異常事態なんで、お客様皆さん、すぐにご理解いただいて、もうこの高額な原料を使っているものの出荷ベースではもう(値上げを)認めていただいてですね、その点は助かりました」

原料の高騰を製品に価格転嫁する一方で、生産の優先順位を柔軟に変えるなどしてコスト削減に努めています。

三共ポリエチレン 田中寛大社長
「両方とも稼働させて納期優先でやってたのがこの機械は止めて、こっちはフル生産、今週。で、来週はこっちを止めてこっちをフル生産。と、ロスをできるだけ少なくして、生産効率上げて生産量上げようっていうような工夫を現場はしていますね」

田中社長が心配するのは、ナフサ由来の原料の仕入れ価格の不安定さと、経済全体の落ち込みです。

三共ポリエチレン 田中寛大社長
「目詰まりよりも、やっぱり価格高騰による今後のこう冷え込みの方が不安ですね」
「無地で出してしまうと、そっちが受け入れられてしまうと、もうこの(状況が)落ち着いた後も『印刷なくてもいいです』ってなったら、困るなと思って。ま、そうはならないと思うんですけどね」