生活雑貨の「無印良品」がこの春、新発売したコメ「はで干しこしひかり」。産地は、広島県安芸太田町の「井仁の棚田(いにのたなだ)」です。「無印良品」では7年前から、コメ作りを通してこの棚田の保全活動に取り組んでいます。高齢化で作り手のいない休耕田が増える中活動に密着しました。
「棚田の美味しいおコメを販売しております」。広島市西区にある「無印良品」の店舗で、係員の声が響きます。
この春、発売された「広島県産井仁の棚田(いにのたなだ)はで干しこしひかり」300グラムです。

「無印良品」を展開する「良品計画」では7年前から、安芸太田町の「井仁の棚田」の一部を借りてコメを作っています。
小さな田んぼのコメですが、今回、初めてPR用に商品化しました。
良品計画広島・岡山・山口事業部・平原美穂子さん
「私たち無印良品は地域の人と一緒に栄えるというか、困ってることだったり、お役に立てることがあれば、一緒に関わって行きたい」
スタッフやお客さん みんなで田起こし
今年のコメ作りの準備が始まると聞き、4月下旬、現地を訪ねました。「井仁の棚田」は標高450メートルから550メートルの中に広がっていて、田んぼは全部で324枚です。

この日、集まったのは無印良品のスタッフと店のお客さん、合わせて12人です。棚田の間の道を上がり目指す田んぼへと向かいます。田んぼの持ち主、河野司さんたちとの顔合わせです。
河野司さん
「同じやるんなら楽しくやって、とれたおコメを、ぜひ秋に味わって頂きたい」
借りている田んぼは、2枚約10アール。この日の作業は田植えに向けた荒起こしです。

1年前、ここに移住した津川光太さんがトラクターを動かして手伝います。
無印良品の一行はクワを使っての作業。子どもたちも初めての田起こしに、真剣な表情です。
参加者
「子どもにも農業の体験もさせてみたかった。来るまでは『いやだ』みたいなことを言ってましたけど」
「日本の棚田百選」に認定も 高齢化の波が…
河野さんは地元の棚田保全グループの会長をしています。無印良品への田んぼの貸し出しはその活動の一環です。
河野司さん
「高齢化して、実際に田んぼをやる人が少なくなってきた。どうしたらええかという時に、やはり自然を愛する人、昔の農業のやり方の中でやってみたいという人を見つけることが一番いいんだろうと。無印さんなんかに協力を願って、広くPRした方がよいんじゃないかと」

27年前、「井仁の棚田」は、日本の棚田百選に認定され、その存在が広く知られるようになりました。しかし、高齢化の進展で今、棚田の3分の2は作り手のいない休耕田になっています。
コメ作りに向けた準備を進め
一行はそのうちの1枚の田んぼで石を拾いました。実はことし、この休耕田を無印良品に貸す話が持ち上がっています。
まだ決定ではありませんがコメ作りに向けた準備を進めています。
参加者は津川さんの案内で棚田を見て回りました。
津川光太さん
「見えている家の半分は空き家ですね」

津川さんは地域おこし協力隊員として赴任した縁で去年、家族3人でここに移住。今、古民家を改装した民宿を営んでいます。
津川光太さん
「ここでの生活が楽しいからっていうのが一番かもしれないですね。昔ながらの生活が残ってる、コミュニティが残ってるっていうのが、自分に合っている」
「昔ながらで手間はかかっても…」

店の新商品「はで干しこしひかり」のご飯が炊き上がりました。これをスタッフがむすびにして参加者に振る舞いました。
刈り取ったイネを「はで」で天日干しすると甘みが増します。無印食品ではこの伝統の「はで干し」を守る考えです。
良品計画広島・岡山・山口事業部 平原美穂子さん
「昔ながらの作り方で、手間がかかるんですけど、やっぱり美味しさが。そこを守りたくって」
無印良品では一般のお客さんにも呼びかけて今月24日、田植えをして、今年のコメ作りをスタートします。
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