「名人戦」。将棋界で最も歴史あるタイトル戦が、いよいよ8日に開幕します。藤井聡太名人に挑戦するのは、広島出身の糸谷哲郎八段です。広島出身の棋士としては55年ぶりの“名人戦挑戦”を前に、単独インタビューしました。
広島出身 日本将棋連盟の理事も務める糸谷哲朗八段
広島市出身のベテラン棋士・糸谷哲郎八段。日本将棋連盟の理事を務める、37歳です。
糸谷さんは12年前、「名人」と並ぶ最高峰のタイトル「竜王」の座を勝ち取った実力者。「竜王戦」の挑戦者決定三番勝負では、当時四冠だった羽生善治九段を破っています。

「竜王戦」挑戦者決定三番勝負の糸谷八段(左)と羽生九段(右)(2014年)
広島出身棋士としては55年ぶりの名人戦 挑むのは藤井聡太名人

「名人戦」挑戦を受ける藤井聡太名人(2025年)
今回挑むのは、史上初となる「全8タイトル独占」を成し遂げた藤井聡太名人。広島県出身の棋士が「名人戦」に挑戦するのは、実に55年ぶりです。
糸谷哲郎八段
「やっぱり37歳といいますと、将棋界ではベテランなんですね。17歳で棋士になりまして、もう20年選手。なかなか挑戦という機会を得られることも少ない人間になってきた。タイトル戦という大きな舞台に出られるかどうかわからないと思っておりましたので、今非常に幸運なことだなと思っております」
「怖い物知らずだった」“高校生棋士”としてプロデビュー

当時17歳の糸谷八段(2006年)
20年前、糸谷さんは高校生プロ棋士としてデビューを果たしました。当時の映像を見てもらうと、糸谷さんは気恥ずかしそうに笑いました。
糸谷哲郎八段
「怖い物知らずではあったかと思います。この頃よりは成長できているのかなと思いますね。広島という土地の、広島将棋センターは、本当に自由に指させてくれたというのがあって。“型にはめない自由な指し回し”というのを伸ばしてくれて、それが今でも生きているように感じます」
将棋にハマった意外な理由

糸谷さんが、将棋を指し始めたのは5歳のころ。きっかけは、父親の意外な「腕前」でした。
糸谷哲郎八段
「これを言うと怒られてしまうんですけど、父が弱かったからじゃないかと。結構すぐ父に勝てるようになりまして。やはり勝てると子どもは嬉しいというか。親に勝てることって、なかなかないと思うんですね。そうするとやはり『もっと強い相手とやりたい』みたいになっていく。今でも初心者のお子さんには負けてあげるとか、勝たせてその楽しさを教えてあげようという話があるんですけど、父は自然にその条件を満たしていたのかもしれません」
「怪童」故・村山聖九段と同じ師匠の元で育ち…

故・村山聖九段(左)と糸谷哲郎八段(右)
糸谷さんは、「怪童」と呼ばれるも若くして亡くなった広島出身の棋士、故・村山聖九段と同じ師匠のもとで育ちました。
毎年8月、村山さんの故郷・府中町で行われている「将棋怪童戦」で、子どもたちとの指導対局を続けています。
糸谷哲郎八段
「将棋をやっている子どもたちに対して思っていることは、本当に楽しんでやっていただきたい、ということです。あまり苦しむような努力を小さいうちからすることはなくて、本当に楽しく、自分の思うような将棋を、自分の思うような勉強法でやっていってください。勝つ喜びを覚えると、楽しくなってくる」
もみじ饅頭は「粒あん」派

糸谷さんは将棋界きっての「スイーツ党」としても知られています。もし対局で「広島銘菓」を食べるとしたら何が食べたいか、聞いてみました。
糸谷哲郎八段
「最近だと、もみじ饅頭とか、はっさく大福とかなんですかね。私は粒あんのほうが好きです、比較的。いろんな新しい味も好きなんですけど、落ち着きますね、粒あんは」
「広島の将棋を名人戦という舞台で表現」
いよいよ迎える「名人戦」。歴史的な挑戦を前に、糸谷さんから故郷・広島の人たちへのメッセージをいただきました。
糸谷哲郎八段
「今回の名人戦、幸運もあってここまで来られたと思いますので、自分の将棋、広島の将棋を、名人戦という舞台で表現して頑張っていきたいと思います。どうぞご観戦のほど、宜しくお願いします」








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