広島市中区の平和公園にある原爆供養塔に安置されている遺骨の総点検が行われ、52人の骨つぼから「遺髪」が見つかりました。

平和公園の原爆供養塔には、およそ7万人の遺骨が眠っています。このうち813人は名前が分かりながらも引き取り手が見つかっていませんでした。広島市は去年、骨つぼに残された「遺髪」のDNA型鑑定を初めて実施。これにより身元が特定され、遺族への返還につながりました。

これを受け、広島市は約40年ぶりに名前が判明している全ての骨つぼの総点検を実施。当初、「遺髪」があるとみられていたのは10人程度でしたが、大幅に上回る52人の骨つぼから見つかったということです。

「遺髪」は、似島の「臨時陸軍検疫所」や、宇品にあった陸軍の「船舶輸送司令部」と印字された封筒に入ったものもあり、女性の長髪だけでなく、男性の短髪も見つかりました。新たな遺骨の返還につながる可能性があります。

広島市は、6月末の「納骨名簿」の発送までに、遺髪が見つかった犠牲者の公表方法を決定する方針です。

広島市原爆被害対策部調査課の上本慎治課長は、「遺族からの問い合わせがあれば、迅速に対応できるように写真を撮って万全の対応をしている。心当たりのある方は問い合わせいただければと思う」と話していました。