広島県東広島市で夫婦が死傷した事件は、23日で発生から1週間を迎えました。警察は捜査本部を設置し捜査を続けていますが、未だ容疑者の逮捕には至っていません。

この事件は16日未明に起きました。

「血まみれの人が助けを求めている」と通報を受けた警察官が、東広島市黒瀬春日野の住宅に駆けつけました。

その住宅の裏側で、この家に住む会社役員の川本健一さんを発見。血を流して倒れていて、その場で、死亡が確認されました。

川本さんの首には、主にのどのあたりに複数の傷があり、死因は「首を刺されたことによる失血死」でした。

同時刻にあったもう一つの通報

通報とほぼ同時刻には、「建物2階から火が出ている」という別の通報が消防にありました。

この住宅では火事も起きていて、火が消し止められたのは約4時間半後のことでした。

この家には川本さんと妻が2人で住んでいて、妻も煙を吸ったほか、頭などにけがをしたということです。

妻が話す当時の状況は…

妻から助けを求められたと話す人は当時の状況をこう話します。

「寝ていたら呼び鈴が連打され、駆けつけたら血を流された女性がいた」
「『助けてほしい』と言っていて、必死でしたし動揺が見えた」

捜査関係者などによりますと、妻は警察に対し、「男が入ってきて刃物で脅された」「火をつけられ、2階から飛び降りて逃げた」などと話しているということです。

死亡した川本さんは会社を経営

川本さんは住宅のリフォーム会社を経営。妻も勤務していたということです。

近くに住む人は・・・
「夫婦は従業員を呼び、バーベキューをしたりしていた」

長年、付き合いのあった業者からの評判もよかったようです。

付き合いのあった業者
「よく話すし、みんなに好かれるような子だった。恨まれるとは全然思わない」

付き合いのあった業者の男性は、川本さんが開催する会社の催しにも参加していました。
「私たちは完璧お呼ばれで、孫も連れて行った。遊ぶ場所を作ってくれたので遊ばせ、私たちはお酒を飲んだ。すごく面倒見のいい人」

突然の事件に不安を募らせる住民たち

静かな住宅街で起きた事件に、近隣住民は不安を募らせています。

近隣の小学校に子どもが通う保護者
「できる限り登下校時は保護者の方が来てくださいと連絡があった。また、学校からも先生が一緒に下校するという話はあったが、見守りなどもお願いしますともあった」
「これで勝手に子どもだけでは気軽に行けなくなった」

事件をうけ、黒瀬地区の6つの小中学校では、20日まで一斉下校や集団登校を実施。地元の地域ボランティアや市などは子どもの登下校の見守りや巡回を続けています。

近所の人
「特に現場のとなりが公園なので、子どももよく土日は遊んでいる。捕まってほしいというのが願い」

発生から一週間も続く捜査

藤 智美記者
「事件発生から一週間が経過しました。現場周辺では警察官が植え込みのあたりを探す姿が見られました」

1週間がたった23日も、住宅では現場検証が行われていました。

近所の人
「不気味ですね。怖いとしかいいようがない」
「早く犯人捕まってほしいなと思う。ニュースでも手がかりなどの話が全然ないので、夜などは不安になる」

警察は、殺人と放火などの容疑で捜査本部を設置。70人態勢で犯人の行方を追っています。

発生から1週間 改めて振り返る事件発覚の経緯

この事件の発覚の経緯ははどのように発覚したのでしょうか?

16日午前3時40分ごろ、この家に住む妻から助けを求めたれた近所の人が、警察に通報しました。

通報内容は「血まみれの人が助けを求めている」といったものでした。この約40分後に住宅で倒れている川本健一さんを発見しました。

警察への通報とほぼ同じ時間に、火事の通報もありました。住宅は主に2階が焼けていて、屋根も落ちてしまっています。

川本さんは全身にやけどを負っていて、妻も煙を吸ったほか、やけどをしていました。

警察は70人態勢で現在も捜査

関係者によりますと、妻は警察に対して、
「強盗が入ってきて、刃物で脅された。男ともみ合いになり火を付けられ、2階から飛び降りて逃げた」
「灯油のようなものをかけられた」
「旦那がまだ中にいるので助けてくれ」
などと説明していたということです。

川本さんのやけどやきずの状況などから、川本さんは2階で何者かに火を放れた後、屋外で致命傷を受けた可能性があるとみられています。

現在も現場検証が進められており、あらゆる可能性を視野に入れて捜査しています。

広島県警は17日に捜査本部を設置しました。川本さんの殺害や住宅への放火、妻への殺人未遂などの容疑で、現在も70人態勢で捜査を続けています。