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「寂しいけれど、思い出を忘れずにいたい」今年度で閉校 小さな小学校で“最後”の卒業式 6人の卒業生見送り 151年の歴史に幕 広島

3月19日、広島県北広島町にある小学校で、6人の子どもたちが学び舎を後にしました。統合により、今年度で閉校になる小さな小学校。151年の歴史に幕を下ろす、その最後の卒業式です。

19日、母校から羽ばたいた6人の児童たち。大麻耕平くんもその1人です。

北広島町立新庄小学校。島根県との県境のほど近く、自然豊かなエリアに校舎を構える、全校生徒23人の小さな小学校です。

耕平くんは、6年間、毎日この道を通い続けました。

在校生が飾り付けてくれた教室。
卒業生たちは、卒業アルバムを見ながら、6年間の思い出話が尽きません。

結ばれたリボンは、6年間で伸びた身長と同じ長さになっています。

「おはようございます。いよいよ卒業式です」始まる最後の卒業式

「おはようございます。いよいよ卒業式です」

刻一刻と迫る式本番。6人の表情にも緊張感が漂います。
担任の尼子先生を先頭に卒業生6人が入場。新庄小学校、最後の卒業式が始まります。

新庄小学校は1873年の開校以降、およそ3000人の卒業生を送り出してきました。

しかし少子化を理由に、来年度からは隣の大朝小学校と統合。6人が最後の卒業生となり、151年の歴史に幕を下ろします。

在校生は来年以降、スクールバスで通学し、大朝小学校の校舎で授業を受けることになります。

垣内真聖くん
「伝統芸能への想いをどのように伝えるかを工夫し、自信を持って演じきることができました」

栗栖泉さん
「私は、宮島大聖院での赤米販売で、自分から積極的に話しかけることにチャレンジしました」

平田颯芯くん
「目標を超えるために努力を重ねたことで、目標設定の大切さと、全力で挑戦する素晴らしさを知りました」

三上心菜さん
「山県郡陸上記録会で、新庄小学校の名前を記録に残すと、練習に励みました」

森元晴菜さん
「みんなといろんな話をして笑ったり、みんなと校庭でサッカーをしたりする日々が、友達ってすごく大切なんだなと実感させてくれました」

式を見守る耕平くんの母・知佳さんも、新庄小学校の卒業生の一人です。

大麻耕平くん
「数々の楽しい思い出と、大きな成長の機会を与えてくれた新庄小学校は、僕たちにとって宝物です。在校生のみなさん、大朝小学校でも、これまでの伝統を引き継ぎ、新庄っ子魂で頑張ってください」

式の中では、地域の方から卒業生に向けたメッセージも披露されました。
また、式のあとは、卒業生の家族や担任の尼子先生がオリジナルの神楽を披露。体育館全体が笑顔に包まれていました。

最後の卒業式を終えて 耕平くんの思いは

(母校が無くなってしまいますが?)
耕平くん
「寂しいけれど、寂しいけれど、思い出を忘れずにいたいです」

耕平くんの母 知佳さん(新庄小学校の卒業生)
「卒業生ということもあって寂しいなとは思うんですけど、人口の関係ですとか、子どもの教育環境とか色々考えると、致し方ないところもあるのかなと」

(これからもこの町で暮らしたい?)
耕平くん
「はい!暮らしたいです」

(どこかに行ったりせず、ずっと新庄で?)
耕平くん
「なるべくこの地域にいたい」

歴史あるこの学び舎から、未来にむけて走り出した6人の卒業生。その背中を追ってきた在校生。その心から、新庄小学校が消えることはありません。

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