広島県内のバスや路面電車では、3月29日でICカード“PASPY”が使えなくなります。一部のバスでは、“PASPY”の後で“ICOCA”を使う場合、乗り方が変わります。どう変わるのでしょうか?
広島県内多くのバス路線で利用できるICカード“PASPY”は、3月29日にサービスを終了します。翌日の30日からは、新乗車券システム“MOBIRY DAYS”をメインとする事業者と、JR西日本のICカード“ICOCA”をメインとする事業者に別れることになりました。
“MOBIRY DAYS”をメインとして導入する広島電鉄、芸陽バス、ボンバス、備北交通では、3月30日以降、引き続き“ICOCA”でも利用することができますが、簡易型のカードリーダーはバスの降り口にしか設置されないため、これまでと違う乗り方になります。
●乗るとき…“ICOCA”をタッチするカードリーダーが無いため、整理券を取る必要があります。
●降りるとき…まず整理券を運賃箱に入れて、乗務員に、“ICOCA”で支払う旨を伝えます。そのあと、乗務員が端末を操作して金額を入力。乗務員が合図を出してから、“ICOCA”をタッチします。
現金で乗る時と同じように、整理券をとることと、乗務員に“ICOCA”で支払う旨を伝えることがポイントです。路面電車で“ICOCA”を使う場合は、均一運賃のため降りるときにタッチするだけで利用が可能です。
“MOBIRY DAYS”の場合は、“PASPY”同様、乗るときと降りるときにカードをタッチするか、QRコードをかざして利用できます。
広島電鉄 交通政策課 川口祐貴係長
「“MOBIRY DAYS”と“ICOCA”2つあることで混乱を招いている部分もあると思います。どちらかに収れんしていくほうが良い部分もあるとは思いますが、お客様自身の使いやすい方法を選択していただくことになるのかなと思います」
30日以降、広島バスや広島交通、JRバス中国など、広電グループ以外のバスで“ICOCA”を使う場合は、“PASPY”同様、乗るときと降りるときに読み取り機にカードをタッチすれば利用ができます。
◆PASPY終了後、主なバス会社はどうなる?
▼広島電鉄・芸陽バス・備北交通・ボンバスなど
“MOBIRY DAYS”をメインで導入します。これまでの“PASPY”と同様に“MOBIRY DAYS”で支払うと、最大10%運賃が割り引かれます。スマホの専用アプリでのQRコード決済かICカードと、支払い方法は選ぶことができますが、“PASPY”と違って車内でのチャージが出来ないことに注意が必要です。
一部の路線を除き“ICOCA”も使えますが、割引はなく、定期券利用もできないほか、乗車時に整理券を取って、降車時に乗務員に“ICOCA”を使って支払う旨を伝える必要があります。
▼広島バス・広島交通・JRバス中国など
“ICOCA”をメインで導入します。広島市内を走る3社では、これまでの“PASPY”同様、最大10%の運賃の割り引きも適用されます。
“MOBIRY DAYS”は2025年度中に広島市内を走る路線には導入予定ではあるものの、定期券利用は広電バスと共同運行する一部の路線以外はできないほか、PASPY終了翌日の3月30日時点では利用できない路線も多くあります。
◆“MOBIRY DAYS”や“ICOCA”の購入方法は?
“MOBIRY DAYS”は広電グループの窓口や広島バスセンターで、定期券を含め販売しています。スマートフォンから専用アプリを使っての購入も可能です。
“ICOCA”は、現在、JRやアストラムラインの駅でカードの購入が可能です。こちらも、スマホから「モバイルICOCA」が利用可能です。定期券は、各バス会社の窓口か、今月29日から来月14日まで設けられるシャレオの臨時窓口で購入できます。広島バスセンターでの取り扱いは来月15日からとなります。
交通事業者各社によりますと、春は新学期と重なることもあり、窓口が最大で3時間待ちとなるなど、混雑しているということです。事業者各社は、PASPYの払い戻しは再来年の3月までできるため、PASPYの払い戻し手続きだけの利用客には、5月以降に窓口を訪れてほしいと呼びかけています。
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