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「学生ニーズの多様性に対応できず」広島女学院大学の運営引き渡しへ 学校法人が撤退固める YIC学院に管理移行の認可申請 広島

学校法人広島女学院は大学運営から撤退し、広島女学院大学を別の学校法人に引き渡すと発表しました。定員割れなどによる経営悪化が背景にあるということです。

広島女学院によりますと、広島市東区にある広島女学院大学の運営を、京都市で専門学校などを運営するYIC学院に変更するよう、文部科学省に認可申請したということです。

認可の判断はことし8月末の予定で、認められれば、2026年度から大学の運営が変更します。組織や教職員は維持する計画で、大学の敷地内にあるゲーンス幼稚園についても、同様の対応がとられる予定です。

女学院大学は、定員割れなどで経営が悪化するなか、「学生のニーズの多様性に対応できなかった」とする一方、広島市中区の中学・高校は運営を継続するということです。

広島女学院大学の方針を受けて、湯崎知事は会見で次のように話しました。

湯崎英彦知事
「設置者の変更という形で円滑に学校事業が受け継がれるというのは、高校生などの多様な進路の確保につながるものになると思いますし、そうなって欲しい」

広島女学院大学は、1949年に設立されました。現在、2つの学部と大学院あわせておよそ800人が通っています。

今回の方針の背景には深刻な定員割れがありました。2020年から去年までの入学者の推移では、募集定員は330人と変わりませんが、2020年の入学者は312人だったのが、去年は定員の半数を割る136人でした。

広島女学院は、少子化や学生らの「共学・キャリア志向」に加え、文科省が2023年入学者から「定員管理厳格化の緩和」を行ったことが影響を与えたとしています。

それまで厳しく管理されていた入学定員が緩和され、定員よりも多くの入学者をとることも可能になりました。そのため、首都圏や関西にある人気の大学により多くの学生がとられてしまい、広島女学院大学も急激に定員割れを起こしたとみられています。

2026年度の入学者までは建学精神に則ったカリキュラムが継続され、「広島女学院大学」の卒業生となるということですが、学校法人YIC学院は今後、共学なども視野に大学のあり方を検討したいとしています。

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