2025年は暦の関係で、節分は2月2日となります。
子どもたちが「鬼は外!福は内!」と元気な声を響かせながら豆まきをする姿が目に浮かびます。歳の数だけ豆を食べて、一年の無病息災を願う伝統的な行事も大切にしたいものです。
広島でも各社が趣向を凝らした恵方巻を販売し、商戦が熱気を帯びています。
ゆめマートなどを展開する「イズミ」では、広島産のブリやサーモンを使った恵方巻など、バラエティ豊かなラインナップを揃えています。
節分は悪い鬼を追い払って福を呼び込む日です。その年の幸運を司る歳徳神がいる方角(恵方)を向いて、恵方巻を食べることで、福を授かるとされています。
**2025年の恵方は「西南西」**です。広島護国神社によると、恵方は、十干(じっかん)によって割り当てられ、4パターンのみです。次に西南西が来るのは、5年後です。
【2030年までの恵方の方角は?】
・2026年 南南東
・2027年 北北西
・2028年 南南東
・2029年 東北東
・2030年 西南西
呉市にあるクレイトンベイホテルの 鷹林勲 料理長は、SNSなどで「コワモテ料理長」の異名を持つ人気者です。
若手が家庭料理や本格レシピに挑戦する動画に、鷹林さんが時折ツッコミを入れる絶妙なコンビネーションが人気を集め、再生回数10万回越えの動画を連発しています。
鷹林さんは数年前から、この時期に呉産のカキをふんだんに使った恵方巻を販売しています。まず柿の種をミキサーで、音が出なくなるまですりつぶします。
先輩のアドバイスからひらめいたそうで、普段の調理でも実践しているそうです。カキにまぶした後、カリッとなるまで油でじっくり揚げます。
コワモテですが「料理は愛情だ!」と言わんばかりの繊細さを持つ鷹林さん。うま味を最大限に引き出すため、ご飯はシャリではなくカキ飯を使います。
卵や野菜・揚げたカキを全部のせて、最後の仕上げです。**一本2160円(限定30本)**の贅沢な恵方巻が完成しました。
末川徹 記者
「柿の種のぷつぷつした食感がたまらない。野菜もボリューミーで、これだけで一食いける」
豊かな瀬戸内海で育まれた広島の名産であるカキを、恵方巻で味わえる逸品です。鷹林さんは「ほかでは味わえない恵方巻を作りたい」という思いから、試行錯誤を積み重ねてきたといいます。
クレイトンベイホテル 鷹林勲 料理長
「恵方巻の王道はあるが、常識にとらわれず、県の特産物を使った恵方巻を作れたら面白い」
イズミでは2025年、恵方巻の販売を約75万本と見込んでいます。売り上げは、10年前と比べて2倍ほどに増加しました。
店舗数が増えていることが主な要因ですが、コロナ禍で顕著に伸びています。また、いろいろな味が食べたいという需要から、ハーフサイズやセットが人気を集めています。
恵方巻の販売は予約制が増えています。
帝国データバンク情報統括本部の 藤井俊 部長によると、「これまでは、ある程度売れ残りを見込んだ高めの価格設定だったがここ数年、原材料費が高騰して、値段がさらに上昇」とした上で、
「**2025年はボリュームを抑えて価格を据え置く、実質値上げの動きが強まるだろう。**廃棄ロスは収益の圧迫になるため、需要と供給のバランスを見ながら、極力売れ残りが出ないよう生産する必要がある。海鮮をふんだんに使った高級商品ほど、その傾向が顕著になりそうだ」と話しています。
イズミでは、AIを活用して利用客の数を予測し、原料発注を自動計算することで無駄な仕入れを防いでいます。さらに売り上げを時間帯で確認し、製造や値下げを調整しています。
デパートの福屋では、2024年の実績・2025年の曜日割りを考慮して販売数を予測。一本ものよりハーフ・細巻きを増やし、無理な作り込みは行わず、当日の状況を見ながら数量を追加するなど、各社がフードロス対策に取り組んでいます。
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