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発生当初マグニチュード6.4 → 6.9 で検討対象に 「南海トラフ地震臨時情報」とは?2回目の発表は “調査終了” 前回の「巨大地震注意」との違いは

去年8月の地震に続いて、昨夜、発表された「南海トラフ地震臨時情報」に驚いた人も多いと思います。この臨時情報とは、いったいどういうものなのか、あらためておさらいしたいと思います。

発生当初M6.4 → M6.9で臨時情報の検討開始

13日午後9時19分ごろ、宮崎県で最大震度5弱を観測した地震では、広島県でも広島市南区や呉市、大竹市などで震度3を観測。県内の広い範囲で震度2から1の揺れを観測ました。

この地震について気象庁は、午後10時前に南海トラフ地震臨時情報「調査中」を発表し、南海トラフ巨大地震との関連を調査しました。

その結果、「巨大地震注意」の発表基準には満たないことがわかったため、気象庁は「新たな巨大地震が起きる可能性が、平常時より高まっていると考えられる現象ではなかった」として、午前0時ごろ調査を終了しました。

街の人は(佐伯区の男性)
「けっこう横揺れがゆっくりきましたね」
「普段から地震の、なんか防災用品を準備したり、家具が倒れないようにしたりをしてるので」
街の人は(佐伯区の女性)
「外にいてベンチに座ってたんですけど、少し横揺れした感じ」
「まだ準備とかできてないから非常用具とか準備しといた方がいいなと思います」

南海トラフ地震評価検討会は、「地震はいつ起きても不思議ではない。引き続き備えは続けてほしい」と呼びかけています。

街の人は
「(臨時情報の中身や聞いたことありますか?)
「あんまり聞いたことないです」
「大きな地震がくるんだろうな…くらいの」

「臨時情報」ってわかりますか?2回目の発表でも「よくわからない」の声

まだよくわからないという声もありましたが、南海トラフ臨時情報についてあらためて確認します。この臨時情報が発表される前提は、起こった地震が次の巨大地震につながるおそれが平時に比べて高まっているかどうか、「時間差で起こる巨大地震に備えるための情報」です。

過去の歴史で南海トラフでは、巨大地震が起こる前に“3つのタイプの異変”がみられることがあることが知られています。

▼「半割れ」…想定震源域の半分くらいが大きく割れたケース
▼「一部割れ」…想定震源域のごく一部で大きめの地震が起きたケース
▼「ゆっくりすべり」…揺れはないが震源域の地盤に異常がみられるケース

このうち13日夜の日向灘の地震では、3つのタイプのうち「一部割れ」のケースに当たるかどうかが検討されました。

臨時情報が発表される流れです。
・想定震源域内で、M6.8以上の地震が発生 または 震源域の地盤に異常な動きが確認される
・その地震が次の巨大地震につながる可能性があるか地震の研究者らが集まって検討する
この検討が開始された合図が「臨時情報(調査中)」となります。そして検討した結果、
・起きた地震がM7以上と認定されると、「関連あり」と判断されて「巨大地震注意」が発表となるのです。

前回、2024年8月に起きた地震では、地震の規模がM7.1と解析されて基準を満たしたので「巨大地震注意」が発表となりました。
一方、今回は最終的にM6.6と判断されて発表基準(M7)に満たなかったので「調査終了」となりました。

「巨大地震注意」発表で平時より発生の可能性は高まるも…

もし「巨大地震注意」が発表されると、過去の統計的には「巨大地震」の発生確率が平時よりも5倍程度高まるとされています。ただそれでも確率的には約0.5%と非常に小さな値です。ですので仮に「巨大地震注意」が発表されても急に慌てて何か特別な備えをするものではありません。

国も「巨大地震注意」が発表されたとしても、何か特別な対策を求めるわけではありません。ガイドラインにあるのは「日頃からの地震の備えを再確認して」という程度です。

日向灘をはじめ九州のすぐ東側では、ここ数年の間でも、何回も大きめの地震が発生しています。この臨時情報が出る・出ないに関わらず日頃からの地震への備えは必須だということです。これをきっかけにあらためてご自身の地震への備えを見つめ直してみてはいかがでしょうか。

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