「ガラパゴスケータイ」いわゆる「ガラケー」。スマートフォンが普及する前に長らく使われていました。家にはあるけど、何年も使っていないという人も多いのではないでしょうか。そんな古い携帯電話を再起動させ、「思い出の写真」を取り出すというイベントが13日に広島市で開催されました。
「おもいでケータイ再起動」は、古い携帯電話を再起動させて、持ち主の思い出の写真を復活させるという、KDDIが全国で行っている取り組みです。
劣化したバッテリーでは、再起動しても、わずかな時間しか携帯を見ることはできません。そのためイベントでは、選んだ写真をプリントアウトするサービスもありました。
このイベントのために千葉県から来た男性がいました。手には4台のガラケー。そのうちの1台には、「喧嘩上等」のシールが…。
記者
「画面の所面白いシールが貼ってあったんですけど」
千葉から来た男性
「そうですね、中学校の時だったんでね」
記者
「当時の携帯あるあるみたいなのあったりしたんですか?
千葉から来た男性
「アンテナを変えてる人いました」
店員
「そうですよね、光アンテナとかね」
千葉から来た男性
「なんか電波悪くなるんですよ、結局」
学生時代サッカー部に入部していた男性。再起動させた携帯電話を操作していると、当時のスター選手の画像がたくさん。男性は懐かしみながら小さい画面を眺めていました。
イベント会場は、山口から息子とともに訪れた女性の姿がありました。去年亡くなったお母さん、息子にとってはおばあちゃんの写真を、「昔ガラケーで撮った記憶がある」ということで、このイベントに参加しました。
しかし・・・・
息子「うわ~ピクチャーは本体には入っていないって。はいってないみたい」
店員「まだ1台希望はありますから」
息子「あと1台…」
携帯の再起動に成功したものの、データの中に写真はありません。
親子は、残りの1台に望みをかけます。再起動すると…。
「あっ、おばあちゃん」
「あった」
2人の声が弾みました。携帯の中には、たくさんの写真が。去年亡くなった、お母さんの写真を無事見つけ出すことができました。
山口から来た女性
「これほんの少し若い。80にはなってなかったんかな、だからとても嬉しいです」
KDDI 柴田真理子さん
「昔の携帯電話をまだ捨てずに持ってらっしゃる人は、『大切なデータがあるんじゃないか』や『大事な留守番電話の音声が残ってるんじゃないか』という人が非常に多い。まだまだ全国には、電話機の中のデータをご覧いただけていない人がたくさんいると思っているので、少しでも、1人でも多くの人の携帯を再起動したいと思っている」
KDDIはイベントが好評なため開催の場所や回数を増やしてきたいと話しています。イベントでは、携帯電話の機種に関係なく無料で可能な限り再起動してもらえるということです。
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