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築100年の古民家が雑貨店に 西日本豪雨で被災 広島・東広島市安芸津町でオープン

6年前の西日本豪雨の被災地・広島県東広島市安芸津町で被災した古民家を活用した雑貨店がオープンしました。出店したのは、町外に住む女性…。復興に取り組む町民の姿が背中を押しました。

瀬戸内海に面した町、東広島市安芸津町三津地区です。今月中旬、路地裏にある築100年の木造2階建ての古民家に雑貨店がオープンしました。「にじいろ商店 in 安芸津」です。土間や畳の部屋をそのまま活かし、手作りのアクセサリーや服などを販売します。

店主 槌橋純子 さん
「子ども服とか編みぐるみとかいろいろある」

店主の槌橋純子(つちはし・じゅんこ)さんです。槌橋さんはふだん市内の西条町を拠点に雑貨の移動販売をしています。この店も常設ではなく、月に3日から4日の営業ですが、出店には町づくりへの思いがあったといいます。

槌橋さん
「縁さんたちが『あきつマーケット』をずっと開催されてて、安芸津を盛り上げようっていうその気持ちがすごい伝わってたので、こういう形で安芸津が盛り上がるご協力が今回できればなと思って」

縁さんとは、「あきつマーケット」という商店街の復興支援イベントを主催する本田縁(ほんだ・ゆかり)さんです。

本田縁 さん
「安芸津に出店するっていう。すごくうれしかったです」

ここ三津地区では、6年前の西日本豪雨で地区を流れる川が氾濫。中心部の至る所で浸水被害を受けました。高齢化が進んでいた商店街ではこれを機に閉店が相次ぎました。

そんな中、本田さんの呼びかけで始まったのが「あきつマーケット」でした。そのイベントに、槌橋さんは3年前、テナントとして初めて参加しました。

槌橋さん
「安芸津だけじゃなくて、いろんなとこから安芸津に遊びに来てもらうようなイベントだと思って。(縁さんは)すごくがんばっている方なんで、まあ、その力になれたらいいなと思って」

その後、「マーケット」の実行委員になった槌橋さんは安芸津への出店を決意します。店舗は、縁さんの夫・本田秀男 さんが貸してくれました。

この家は秀男さんの実家です。去年、父親が亡くなり空き家になっていました。

槌橋さん
「雰囲気は素敵だなと思っていて、このまま使える状態で今回、貸していただいて」

本田秀男 さん
「被災を受けて空き家になってる家がよみがえるということは、わたしにとってたいへんうれしいことです」

この家も西日本豪雨の時に床上浸水し、大量の土砂が入り込んでいました。その時の傷は今も部屋の壁に残っています。

槌橋さん
「当時の状況が残っているところもあるんですけど、残していくのもいいかなと思って、あえて手を入れず」

オープニングセレモニーで本田縁さんはこうあいさつしました。

本田縁 さん
「安芸津の町をまた一緒に盛り上げて行きたいなと思っています。この古民家から人を引き寄せ、また安芸津全体に人を引き寄せていただけることになるとたいへんありがたいです」

この日は町内の人たちも店を訪れました。

ベビーカーのおばあさん
「みなさんが寄りやすいような、ちょっと暖かみのあるね、店にしてほしいですね」

槌橋さんは今後、みんなが集まれるレンタルスペースの開設も考えています。

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