10日午後9時、気象庁は台風13号が発生したと発表しました。マリアナ諸島付近にあった熱帯低気圧の中心付近の最大風速が17.2m/s以上となり、台風の基準に達したためです。
一方で沖縄の西の海上にあった熱帯低気圧は、当初の予想ほど発達せず、台風になりませんでした。
では台風13号熱帯低気圧について、気象庁のほか、アメリカやヨーロッパの海外予報機関の進路予想を見ていきましょう。
気象庁(JMA)
台風13号
10日21時、マリアナ諸島の北緯12度20分、東経145度25分において、熱帯低気圧が台風第13号になりました。
11日9時現在、マリアナ諸島付近にあって時速20キロで西北西へと向かっています。中心気圧は990ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25メートルです。
今後は発達して暴風域を伴うようになり、3連休に強い勢力で沖縄方面へと進むおそれがあります。
来週にかけて日本付近は上空の高気圧がこの時期としては異例の強さとなっているため、台風は日本列島に向かって北へは進めずに、高気圧の縁に沿って北西方向へと進むとみられます。3連休には沖縄周辺の海域へと達すると予想されるのはこのためです。
【画像で確認】3連休の沖縄に影響か 16日(月)までの雨・風シミュレーション
台風14号にならなかった熱帯低気圧
一方、台風となると見込まれていた沖縄の西の海上にあった熱帯低気圧は、当初の予想ほど発達せず、台風にはならない見込みとなりました。
アメリカ海軍(JTWC)
台風13号
アメリカ海軍も台風13号について進路予想を発表しています。気象庁と同じようなコースで沖縄方面へと進む予想となっています。最大風速をみると沖縄周辺の海域で最も大きくなって発達のピークとなっています。
ちなみにアメリカ海軍の最大風速はノット表示です(1ノット=約0.514m/s)。ただアメリカ海軍と気象庁では最大風速の定義が異なるため、気象庁の最大風速と単純に比べることはできません。(アメリカ海軍(1分平均風速)の方が、気象庁(10分平均風速)よりも大きな値となります)
【画像で確認】3連休の沖縄に影響か 16日(月)までの雨・風シミュレーション
アメリカ海洋大気庁(NOAA)
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。
台風13号
台風13号は北西方向へと進み、沖縄方面から東シナ海へと進む予想となっています。その後は大陸方面へ進む予想もあれば、進路を東寄りに変える予想もあってブレ幅は大きくなっています。
台風14号まで発達しなかった熱帯低気圧
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)
ヨーロッパ中期予報センターも台風13号や14号になる見込みの熱帯低気圧に関して進路予想を発表しています。
台風13号
進路については気象庁やアメリカの予報機関と同様の傾向で沖縄周辺の海域へと進む予想が多くなっています。
台風14号まで発達しなかった熱帯低気圧
【画像で確認】3連休の沖縄に影響か 16日(月)までの雨・風シミュレーション
ヨーロッパ中期予報センターでは、ある予想時刻の48時間以内に、その場所から300キロ以内に熱帯低気圧が通過する可能性を確率で公表しています。
台風13号が沖縄方面を通過したあとに、日本の南の海上で確率が高くなっているエリアが現れています。これは13号とは別の熱帯じょう乱が発生する可能性を示しています。
この熱帯じょう乱は21日以降の次の3連休に沖縄方面へと接近する可能性があります。
【画像で確認】3連休の沖縄に影響か 16日(月)までの雨・風シミュレーション
気象庁・アメリカ・ヨーロッパのアンサンブル予報について、20日(金)9時の予想結果の一覧をみると、かなりのブレ幅がありますが、台風または熱帯低気圧とみられる熱帯じょう乱が沖縄方面や日本列島付近に接近することを予想しているデータが見られます。
気象庁(JMA)
アメリカ海洋大気庁(NOAA)
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)
【画像で確認】3連休の沖縄に影響か 16日(月)までの雨・風シミュレーション
まだかなり先の予想で予想のブレ幅はかなり大きいため参考程度の情報ですが、9月後半にかけてはまだ日本の南の海上は熱帯じょう乱が発生しやすい状況が続きそうです。
※台風の最新情報については気象庁発表する台風情報をご確認ください
新着記事
ランキング
※毎時更新、直近24時間のアクセス数を集計しています。
コメント (0)
IRAWアプリからコメントを書くことができます!!