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「最近の子宮内膜症治療法」について

174回目は、
産科・婦人科 藤東クリニック 
藤東淳也院長です。
「最近の子宮内膜症治療法」について伺いました。
子宮内膜症は、子宮内膜または、
それに似た組織が何らかの原因で、
本来あるべき子宮の内側以外の場所に発生する病気です。

女性ホルモンの影響で、正常な子宮内膜と同じように
周期的に増殖し出血しますが、
その血液が排泄されず、炎症や周囲の組織との癒着がおこり、
さまざまな痛みをもたらします。
その原因については免疫異常、月経の血が
卵管を逆流して起こる「逆流説」などありますが
はっきりとしたことはまだわかっていないのが
現状なんだそうです。

国内に100万~200万人の患者がいるとみられ
症状としてはひどい月経痛や
直腸や膀胱の近くで癒着が起こると、
排便や排尿時に痛みがあらわれたり
子宮と直腸の間が癒着すると性交痛も生じますし、
不妊症の原因になることもあります。
まずは婦人科の診察を受け、薬物療法など
適切な治療をして下さい。

排卵を抑え、月経量を減らす低用量ピルや、
内膜の増殖を抑えるホルモン治療薬などがありますが、
すぐに妊娠を望む女性には向かないので
比較的軽い痛みの場合、鎮痛剤・漢方薬などで
痛みを取り除く場合もあります。

薬では治療が難しい内膜症の場合、
あるいは妊娠を希望する場合は手術をします。
卵巣と子宮の正常部分は極力残すため、
生殖機能を維持し妊娠の可能性を探ります。
妊娠を望まない場合は、卵巣、子宮、卵管などを
すべて摘出という選択肢もあります。
重症度や症状の種類などの
いろいろな要素を考慮し一人一人に
一番適している治療法をみつけていくことが大切です。
1人で悩まず、パートナーや家族とよく相談して
信頼できる医師のもとでしっかり治療して下さいね。

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