生活道路の法定速度が時速30キロに引き下げられてから1か月が経ちました。新ルールは定着しているのか、再び現場を訪ねました。

住宅街を走る車のドライブレコーダーの映像には、道路を渡ろうとした自転車とぶつかってしまう様子が写っています。

さらに…物陰から飛び出す幼い子ども。一歩間違えれば命を奪う大惨事です。

これらは道幅が狭く中央線がない生活道路で発生したものです。こうした危険を減らそうと、先月1日から法定速度が時速60キロから30キロに引き下げられました。

「センターラインがない道は30キロ」正解率は8割超と高い関心

新ルールは浸透したのか、ドライバーに生活道路の画像を見せて質問してみると・・・

20代男性
(Qこの道の最高速度は?)「30キロになったんですよね」
60代男性
「センターラインがない生活道路は30キロですからね、9月から」

調査した50人のうち、法定速度の引き下げを知っていたのは47人、引き下げられた速度を30キロと正しく答えられたのも43人に上りました。

「知っている」と「守れている」に隔たり

理解は広がっているようですが「知っている」と「守れている」の間には大きなギャップがあるようです。

40代男性
「法定速度を守っていない車もいます。急いでいるんじゃないかという車もたまにあるので、ちょっと危ないなと思う」
30代男性
「あおられたり・・・あるっちゃありますね。(Qそういうときどうする?)フル無視です、安全運転で行ってます」

規制施行1か月後も以前と変わらぬ光景

こちらは広島県府中町の生活道路。近くにショッピングモールがある抜け道で、法定速度引き下げ前の取材では、スピードを落とさない車が見られました。

きのう再び訪れてみると、以前と変わらず速度を落とさずに走り去る車の姿も・・・

下校中の中学生
「車は毎日速いんで、あんまり変わったところは見受けられない」
「制限速度は30キロになりましたけど、それよりもうちょっとゆっくり走ってくれたら安心」
近所の人
「むちゃくちゃ走る車もあるし、交通ルールなんて関係ないみたいに走る人も多い」

求められるドライバー一人ひとりの安全意識

広島県警によりますと、この1か月間で速度超過での検挙は2件にとどまっています。

その背景にあるのが、生活道路特有の制約です。道幅が狭い生活道路では、取り締まりの違反処理や人員を配置するスペースの確保が困難となっています。

警察は省スペースで設置できる「可搬式オービス」などを活用。通学路や、住民から要望のあった場所で取り締まりを強化していくとしています。

着実に広まりつつある新しいルール。しかし、道路の上では実際の行動とのギャップが浮き彫りとなっています。本当に求められているのはドライバーひとりひとりの安全に対する意識改革かもしれません。

ドライバー50人の調査データ

ドライバー50人にアンケートを行なった結果がこちら。

■9月から生活道路の法定速度が引き下げられたことを知っている
→【94%】(50人中47人)
■生活道路の法定速度は?
→30キロと答え正解【86%】(50人中43人)

一方で、どんな道が生活道路か正しく答えられたのは【74%】(50人中37人)でした。

中央線がない道は「時速30キロ」の意識徹底を

お話を聞く中で、
▽標識がないと分からない
▽まわりにつられて30キロを超えることもある
▽今は速度が下がったように感じるが、これから慣れてくると上がってしまうのでは
といった意見もありました。

改めて、生活道路とは「中央線や中央分離帯がない」「主に幅5.5メートル未満の道路」になります。標識がない道路を走るときは中央線があるか意識してください。