全線開通から30年の節目を迎えた広島呉道路。西日本豪雨での被害を受け、進められている4車線化工事が、報道陣に公開されました。

クレアラインとして親しまれている広島呉道路は、1996年に全線が開通しました。2018年の西日本豪雨では大規模な土石流が発生。

JR呉線も被災したため、崩落の起きていない区間は緊急輸送バスが走り、人々を運びました。ただ、広島呉道路の復旧まで、周辺では交通マヒが発生し、人々の生活に大きな影響が出ました。

そこで2019年に、4車線化が決定。完成すると、災害時の迅速な復旧や定時性の向上、正面衝突の減少などの効果が期待されるということです。

岩石を削り用地を拡張 4車線化の最前線

坂町の亀石地区。山裾の岩石を削り取って用地を拡張しています。

墓石などに使われるほど硬い花崗岩は簡単には掘れないため、まずは「クローラードリル」で穴を開けます。その後、ビッガーと呼ばれる機械で穴を徐々に広げて、亀裂を入れていきます。

4車線化工事で生じる土砂は、約100万立方メートル。ダンプカーで運ぶと22万台分に相当する大量の土砂は、環境配慮などのため、船を使って広島市の出島へ運び出されているということです。

新たにトンネルを4本掘削 「小屋浦トンネル」が貫通

一方、坂町の小屋浦地区では、「小屋浦トンネル」をもう1本新たに作る工事が行われています。

全長は633メートルで、2日に貫通したばかりです。今後は、道路の舗装や、照明・消火設備などを設置する工事が行われる予定です。

NEXCO西日本 広島工事事務所 高下正剛所長
「やっと形になって見える段階に来たが、工事はまだ半ば。事業を着実に進めてまいりたい」

NEXCO西日本は、工事の完成時期について「現時点で公表できる段階にない」としています。