広島県内でも稲刈りが始まりましたが、その新米を県内のJAが買い集めるための前払い金=概算金の金額が明らかになりました。コシヒカリ1等米で去年に比べて4割減。県平均の生産コストを大きく割り込む数字に農家の間で衝撃が走っています。
標高およそ400メートル北広島町大朝地区です。水口一真さんは地区のブランド米生産組合の組合長を務めています。
「コシヒカリ1等が7800円(中抜き)4割ぐらい減っている」

概算金の金額をみて「きつい」と感じた背景には平地に比べてコストのかかる中山間地域でのコメ作りの厳しい現実があります。
水口一真組合長
「資材費は確実に上がり人件費も当然上がっているので、農業をやめてしまう人が増えるんじゃないかというところが一番怖い。中山間地域というのは、地域が廃れて来るんのではと心配している」
「ここまで下がるっていうのは辛い」

毎年のコメ価格の目安となるJAの概算金。ことし、県内のJAグループでは、今週月曜日に概算金の額を決めたものの、公表については各地域のJAに任せる異例の対応をとりました。
きのう初めて、地域JAの一つJAひろしまが、その金額を農家に通知しました。農地の9割が中山間地域にある広島県…その農業を支える各地の集落法人はどう受け止めているのか?
広島県集落法人連絡協議会 高木昭夫会長
「ちょっとここまで下がるっていうのは辛い」
実は、高木さんは先月、JAひろしまにコメの買取り価格について要望書を提出していました。
高木会長
「生産原価に基づいた再生産のできる価格での買い取りを強く求めます」
「赤字出してまで、いつまでも続けられるか」

広島県内でコメ30kgを作るのにかかる生産コストの平均はおよそ1万円…今回の概算金はそれより2千円以上下回ります。去年の米価高騰では消費者のコメ離れを引き起こしましたが、多くの集落法人にとっては長年原価割れが続いていて、たまたま去年、「利益が出ただけ」という認識です。
高木会長
「今回出たのは仮渡し金。最終的には、農協も努力して、追加払いをしっかり出来るような状況に、備蓄米の買い戻しも政府がしっかりやって、農家が継続できる価格に最終的になるように。赤字出してまで、いつまでも続けられるかですよ」
ちなみにコシヒカリ1等30kg7800円でJAが買い取った場合、最終的な店頭価格は、業界関係者によると、5kg税込み2700円前後、ざっくり2千円台後半になるとみられます。都会の消費者にとっては決して安くないかも分かりませんが、その裏で産地の農家が危機感を訴えている現状に、目を向ける必要もあるかもしれません。





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