原爆に耐えた手押しのポンプ=「被爆ポンプ」が、いまも広島の街角にあります。このポンプを題材にした絵本の読み聞かせが、広島市内の小学校でありました。
絵本「ひばくポンプ」作者 安芸府中高校3年生 児玉美空さん
「私はひばくポンプ。ずいぶん昔からここにいるよ。駅前の再開発で鉄くずになるところだった」(「ひばくポンプ」より)

安芸府中高校3年生の児玉美空さん。この小学校の卒業生です。母校の後輩たちを前に朗読したのは「ひばくポンプ」。小学4年生のときに、自分で絵と文をかいて自費出版した絵本です。
児玉美空さん
「戦争の被害にあったものを身近に感じられないと戦争がどんなものか分からない。それを伝えるためにも被爆ポンプを残して欲しいと思った」

JR広島駅の南口にいまもひっそりとたたずむ手押しのポンプ。戦前から地下水をくみ上げ、戦火が激しくなると防火用水の役割も担っていました。
81年前の8月6日ー。ポンプの周りには、やけどを負った大勢の被爆者が水を求めて集まり、次々と息絶えていきました。

被爆後に撮影された広島市中心部の爆心地付近の映像です。がれきの中に広島駅前とはまた別のポンプの姿が記録されています。
原爆に耐えた「被爆ポンプ」は、静かにヒロシマの復興を見守ってきました。

(画像の無断利用禁止)
絵本「ひばくポンプ」作者 安芸府中高校3年生 児玉美空さん
「暑かったろう。大変じゃったね。よう頑張ってきんさったね」(「ひばくポンプ」より)
小学生のとき、ポンプの保存を訴えている人がいることを知った児玉さん。得意な絵をいかして絵本で伝えることにしました。
児玉美空さん
「世界の大人はあんとな恐ろしい爆弾を持ちたがる。子供らに聞いてみたらええよ。爆弾と一粒のキャラメル、どっちがええかと」(「ひばくポンプ」より)

子どもたちは絵本に込めた思いなどを熱心に質問していました。
矢賀小学校6年生
「絵本はこういう世界を願っているという明るい内容で、平和についてのイメージがちょっと変わったというか」
矢賀小学校6年生
「絵本とか身近なことでも平和って色んな人に伝わっていったり人の心に響くものなんだなって」

絵本「ひばくポンプ」作者 安芸府中高校3年生 児玉美空さん
「こうやって伝える活動をしてもっと影響を、いろんな人に平和を伝えられたらいいなって思います」
留学したハワイの高校などでも「ひばくポンプ」の読み聞かせをしてきた児玉さん。「平和をテーマにした別の絵本もかいてみたい」と話していました。

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