262回目は、藤東クリニック 藤東猶也 副院長です。
「今年4月に定期接種になった RSウイルスワクチン」について伺いました。

小児科と産婦人科が手を取り合い、国に対して「一刻も早く赤ちゃんを重症化から救いたい」と強く働きかけた結果、通常、定期接種になるには長い年月がかかるところ、
2年という異例の速さで承認から制度化となりました。

そもそも…ワクチンが求められていた『RSウイルス感染症』とは、
どういった病気なのでしょうか?

子どもや高齢者に呼吸器症状を起こすウイルスで、生後1歳までに50%以上が、
2歳までにほぼ100%の乳幼児が一度は感染するとされています。
感染すると発熱、鼻水、咳などの症状が出ます。
大人は風邪のような症状で済みますが、赤ちゃんにとっては命に関わる病気です。
初めて感染した乳幼児の約7割は軽症で数日のうちに軽快しますが、約3割は咳が悪化して、呼吸しにくくなったり、呼吸困難、さらに細気管支炎の症状が出たりするなど
重症化することがあります。

生まれたばかりの赤ちゃんは免疫の機能がまだ未熟で、自力で十分な量の抗体を
つくることができないとされているので、妊娠中のお母さんに注射し、
その抗体が胎盤を介して赤ちゃんへ移行するようにする『母子免疫ワクチン』です。

妊娠28週から36週6日までと決まっていてその間に1回、筋肉内注射します。
37週(正期産)に入ってしまうと、もう受けることができません。
赤ちゃんのためにも、タイミングを逃さないように準備をして
接種をしておきたいですね。

ただし、RSワクチンは比較的新しいワクチンなので、不安に感じられる方もいるかもしれません。
赤ちゃんに関わることであれば悩まれることも当然です。
医師と相談し、納得して選んでくださいね