広島市安佐南区上安地区では、13の地点から地下水の指針値超過が見つかっています。これは、広島市内では最大規模のPFAS汚染です。中には、水道が簡単にはひけない地域もあり、住民は思わぬ苦境に立たされています。
村上恵子さん
「びっくりしました、そりゃ。こんなにあれしとるとは思わん」
「ほいで、水道がね、すぐ付け替え、いうてもね、付け替えれる金額でないけ」
広島市安佐南区に住む村上さんの家の井戸水からは指針値を超える1L当たり63ngのPFASが検出されました。
広島市安佐南区の荒谷川やその支流での指針値超えが発覚したのは、2026年3月のことです。広島市の調査で、最も高いところで1Lあたり1400ng、住宅街にある、最も下流の安川に合流する直前でも、160ngという4か所での指針値超えが判明しました。

それ以降広島市は、正確な範囲は非公表ですが、これらの河川付近にある302軒を対象に、地下水の利用状況を調査したということです。その結果、利用が把握できた24軒で水質調査を実施して、飲用で10軒、生活用水で3軒、合わせて13軒で指針値超えが判明しました。もっとも高いところで指針値の2.8倍、1Lあたり140ngが検出されています。
指針値超過の井戸水を飲用していた家庭では・・・
村上恵子さん
「ここになんか書いてある思いますよ。『飲用には適していませんのでご注意ください』いうて」
60年ほど前から生活の全てで利用してきた井戸水が、広島市から「飲用に適していない」と指摘された村上さん。

村上恵子さん
「大きな病気した時には困るよ、言うて、ほいですぐ息子がこれをつけてくれたんですよ」
上水道の配水管が家の前の道にはきていないために、すぐに水道を引き込むことはできないそうです。
村上恵子さん
「大きなお金がいりますよ言うて言われたけぇね。そりゃ、10万、20万じゃない、何百万大きなお金言うたらいるんだと思います」
「税金何十年言うて納めてね、それがきとらんいうことはおかしい思いますよ」
広島市は、範囲を拡大して地下水の調査を実施するとしています。一方で、現状では、排出源を特定してもそれを規制したり汚染除去を求めたりする法律がないとして、排出源特定に向けた調査は行わず、国に対し、生活環境を守るための対応などについて、要望するということです。
上水道の未通エリアでも整備の補助も飲料水の配布もなし
これまで何十年と飲んできた井戸水を、5月に突如「飲まないように」と言われてしまった村上さんですが、どういうことが起きているのか確認しました。
家の前の道路まで水道の配水管が来ていない、ということなんですが、広島市水道局によりますと、そういうエリアにお住まいの方は、2軒以上で要望すれば、敷設が検討される、ということです。ただ、事業としてそれが認められたとしても、整備されるのは、2年以上先となります。

また、配水管が遠い場合、給水管をつなぐという方法もありますが、地域の工務店によりますと、費用は場所により異なって、少なくとも100万円以上はかかる、ということでした。
広島市は、村上さんのようなケースがあることを把握していますが、上水道整備に対する補助はなく、飲用水の配布もない、ということです。
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