アメリカとイランの停戦が揺らぐ中、中東情勢の緊迫が続いています。広島県内の観光地にはどのような影響を与えているのでしょうか。現状を取材しました。

宿泊客のおよそ3割から4割が訪日客というリーガロイヤルホテル広島。中東情勢の悪化にともない、ホテルでは訪日客のキャンセルが出ています。

リーガロイヤルホテル広島 安武亜希 宿泊部長
「中東を経由する飛行機に乗る予定だったヨーロッパからの旅行客を中心に、予約のキャンセルが発生した」

3月以降、団体客のキャンセルはおよそ20件に上ったといいます。欠航に伴うキャンセルは受け入れざるを得ないことから早めの情報収集が欠かせません。

安武部長「予約元であるエージェントと情報交換を頻繁に密にして、キャンセルの確度が高くなりそうだと想定される場合は、次にどういった販売の手を打つかという戦略・計画を立ていく」

一方で団体客のキャンセルを補っているのが、個人客です。中東情勢が混迷するなかでも、個人客の動きは好調で、4月以降の売り上げ全体では前年を上回っているといいます。

安武部長「この春は国内の個人客を中心に予約を多く受注できたのでキャンセル分に関してはカバーが出来た」

円安やエネルギー価格の高騰は続いていますが、国内旅行の需要はコロナ禍以降、増え続けています。さらに・・・

安武部長「アジアからの観光客、特に韓国からの訪日客が今年に入ってから、春も去年よりも多く広島に来てもらえた」

ことしに入ってから広島で宿泊した訪日客数は、韓国と台湾がトップを争っています。アジアや国内の旅行者が中東情勢の悪影響をカバーするこの状況を、県観光連盟は「市場の変化」とみています。

広島県観光連盟 海外マーケティング推進部 伊藤賢 部長
「燃油が高騰することによってヨーロッパから遠距離である日本にくる航空路線は影響が大きく出てしまう可能性がある一方で、東アジアの皆さんにとっては海外旅行の選択肢として日本を選ぶ可能性はあるのではないか。見方を変えれば市場の変化という意味において東アジアの方に日本・広島に目を向けてもらうチャンスでもある」

夏の予約は順調に推移しているというリーガロイヤルホテル。先行きの見えない中東情勢のなか、対策をとりながら国内外の客をもてなしたいと考えています。

安武部長「ホテルの良いところをアピールして販売に注力していければ、旅行先の選択肢の一つとして選んでもらえるはず」