中東情勢の悪化による石油の急騰は、広島の農業にも大きな影響を与えそうです。その一つがこれから田植えを迎えるコメ作りです。

尾道市北部の集落御調町今津野地区です。

地元の農業法人「今津野東」の作業場では、先月末に「あきたこまち」の種もみが入荷。来月上旬から始まる田植えに向けて、苗作りの作業が始まりました。

代表の森さんにとって今、一番気になるのが中東情勢です。

今津野東 森泰宏 代表
「いつまで続くか問題ですけど、これから田植えに向かってトラクター、田植え機、フル稼働で動いていくので。今、20%以上値上がりっていうの結構きついですよね」

実は、コメ農家にとって、この時期はトラクターによる田おこしから田植え機による田植えまで、ガソリンで動かす農機具を一番使うということです。

取材した16日朝は、燃料の倉庫で肥料の散布機に軽油を注いでいました。

これから田んぼに鶏ふんを撒きにいきます。「今津野東」の田んぼは、全部で20ヘクタールあまり。山間の棚田がコメ作りの現場です。

森代表
「これ今、200リットルのタンクなんですけど、月に2回くらい補充してもらう」

年間の軽油の使用量は去年、5500リットル金額で100万円ほどだったそうです。価格が3割アップなら30万円の負担増です。

このほか従業員が通勤に使う車のガソリン代の補填も検討課題です。

従業員
「僕は尾道市街の方から来ています。25キロくらい片道なので、結構、痛いですね」

政府はいち早く備蓄の放出を決めましたが、それで乗り切れるのか?心配の種は尽きません。

森代表
「値段が高くなる分には手に入るんですけど、手に入らなくなると死活問題になってしまうので、田植えは何とか乗り切れるんかも知れませんが、稲刈りができないのは本当に困るので、それまでには収まってもらいたいですね」