一方的に好意を寄せいていた知人女性とその両親を殺害しようとしたとして殺人未遂などの罪に問われている男の裁判員裁判で、広島地裁は16日、男に懲役13年の実刑判決を言い渡しました。
判決によりますと、津山航一朗被告(23)は去年2月、広島市内の知人女性の住宅で、女性とその両親の頭を金づちで複数回殴ったほか、女性の母親を2階のベランダから転落させ、殺害しようとしました。
判決では、津山被告が犯行に至った経緯についても触れられました。
一方的に恋愛感情を抱き

送検される津山被告
津山被告は2021年4月に大学に入学。その後、高校の同級生だった女性に一方的な恋愛感情を抱くようになったといいます。女性からは交際はできない旨を明確に告げられていましたが、執拗に連絡して悩みを相談したり、スキンシップを強要したりするなど、執着心と依存を高めていました。
こうしたことを受け、女性の父親からは24年1月ごろ、「これ以上娘につきまとったら警察、親、学校に言うぞ」などと警告されました。
それ以降は、津山被告は女性との連絡を一切絶ちました。しかし、その2か月後、就職活動が始まり精神的に追い込まれる時期に連絡を絶った女性に怒りや恨みから、復讐として性的暴行を加えることを計画するようになったといいます。
女性やその両親の帰宅時間を調べ

復讐を計画するようになった津山被告は、そこから、女性やその両親の帰宅時間を調べ、アダルトグッズなどを購入するなどしていました。
そして、25年2月1日夜、女性の自宅の様子を見に行ったところ、1階に無施錠の窓を見つけました。そこから、計画していた復讐を実行することを決意します。
津山被告は一旦自宅に戻り、成り行き次第では女性を殺害して自ら命を絶つことも一つの選択肢として想定していたといいます。
2月2日未明、女性や両親の頭を殴って気絶させるための金づち、拘束するためのガムテープなどに加え、予備の凶器とするため包丁も持って、女性宅へと向かい、犯行に及びました。
裁判の争点は殺意の有無

広島地裁
この裁判では、津山被告が女性やその両親の頭を金づちで殴った際に、殺意があったかどうかが、争点となっていました。
これまでの裁判で、弁護側は母親をベランダから転落させた時点で、母親への殺意はあったことについては争いはないとしていました。
検察側は、津山被告自身が「頭だけを狙い、手加減することなく、無我夢中で殴った」などと供述していると指摘。女性に対しても殴るときに「死ね」と連呼していたことなどに触れ「死亡する危険性の高い行為だと認識していた」とし、懲役15年を求刑しました。
一方、弁護側は、金づちで殴ったことについては「気絶させるのが目的だった」などと主張。女性と父親への殺意は否認し、「被害者らの頭部にはいずれも致命傷となる傷はなかった」ことなどから、傷害罪にとどまると訴えていました。
裁判所の判断は
16日の判決で広島地裁の角谷比呂美裁判長は、「固い金づちで頭を特に手加減することなく多数回殴る行為は、常識的に考えて、被害者らを死亡させる危険性が高いものと言える」と指摘。津田被告がそのことを認識しながら犯行に及んだとし、3人に対して殺意があったと認定しました。
また、「結果的に致命傷にならなかったといって、津山被告の殴る力が、死の危険性を生じさせない程度のものだったとはいえない」と指摘しました。

その上で、角谷裁判長は、「犯行動機は極めて身勝手かつ自己中心的で、経緯動機に酌量すべき点は全くない」とする一方で、「計画段階で女性の殺害については具体的な方法までは考えおらず、これを超える計画的な犯行とまではいえない」などとし、懲役13年の実刑判決を言い渡しました。
判決を受けて弁護側は控訴について被告と話し合って決めるとしています。









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