若者への薬物のまん延は社会問題となっています。いわゆる「ゾンビたばこ」に含まれるという指定薬物「エトミデート」とは、どういったものなのか?薬物の専門家に聞きました。

手足が震え、立ちあがろうとしても、体が硬直し、もがく人たち。映像は、中国で撮影された指定薬物「エトミデート」を使用した直後の人々を捉えたものです。この異様な様子から「ゾンビたばこ」とも呼ばれています。使用すると、短時間で強い多幸感と幻覚作用が得られる一方、数分から数十分で激しいめまいや体の震えなどに襲われる、と言われています。

広島大学大学院(薬学)古武弥一郎教授
「全くよくわかっていない、未知の物質を体に入れるという感覚です」

エトミデート(ゾンビたばこ)の怖さとは…?

エトミデートは、日本では未承認で、海外では、救急医療の現場などで使用されると専門家は言います。

広島大学大学院(薬学)古武弥一郎教授
「エトミデートは、(海外では)主に救急治療の際に、麻酔とか鎮静剤を使ったりする、その導入の段階で使われる薬。力が抜けるような形になって、その後の麻酔とか鎮静剤を使いやすくするという形で(海外の)医療では使われてます。主な薬物の作用としては、脳の興奮を沈めるような作用があります。麻酔が効き出す時の、なんかこうこうふわっとした、なんかそういう気持ち」

沖縄では、若者の間で広がった「ゾンビたばこ」。
2025年5月に「エトミデート」が指定薬物に指定され、規制の対象となりましたが、広島県内での摘発は、今回が初めてです。

広島大学大学院(薬学)古武弥一郎教授
「普段我々が使っている薬なんていうのはもう十分に安全性が確かめられた上で我々は使っているわけですけど、全く平常状態の人が使うにはもうあまりに、なんというか、作用が分かっていない。普通の状態の時に使うものでは決してないので、全くその安全性が分かっていない」

わかっていないことが多い、これが一番の怖さだということです。

広島大学大学院(薬学)古武弥一郎教授
「明らかな依存性というのはほとんど報告されていないんですが、昨年やっとその指定薬物にに分類されたばかりで、我々の体に対して、特に脳に影響を及ぼすということはわかっているんですが、長期の作用というのは全くわかっていなくて、非常に危険な薬物であると思います」