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「波があることは、わかっていました」。広島でオーガニックコットンブランド「marru(マアル)」を営む櫻木直美さん(54)。30歳でアトピーを発症したものの、ここ数年は落ち着いていましたが、昨年秋、激しい症状が出ました。櫻木さんは再び「選択」を迫られることになりました。
(全3回のうち2回目。『「かゆい」は決して軽くはない 生後3か月の娘が血を流した夜の孤独な涙』から続く)
「正直、無理をしていました」

一昨年の2024年9月末、櫻木さんの肌に異変が起きました。出張が続き、外食も多く、疲れはピークに達していました。
「正直、疲れているなという自覚はありました。」
アトピーは数日のうちに一気に悪化。顔から汁がにじみ、そのスピードは30歳で発症した時と酷似していました。
「波はあると思っていました。でも、あの頃と同じようになるとは思ってなかったです」
入院か、環境を変えるか

症状が急激に悪化したことで、櫻木さんは医師のもとを訪ねました。医師からは「入院か、環境を変えて療養か」と切り出されました。
「先生が、初めて『ちょっとステロイド塗る?』って言ったぐらいだったんです。それくらい、見た目にもひどい状態だった」
長年、ステロイドを使わない治療を続けてきた医師が、そう口にするほどの症状でした。櫻木さん自身も、その言葉で、状況の深刻さを改めて実感したといいます。
医師やスタッフにも相談し,櫻木さんが選んだのは「環境を変える」でした
体を休めることに専念し

スタッフに背中を押され、向かったのは北海道の温泉地。仕事から一度距離を置き、体を休めることに専念しました。すると、肌の状態は目に見えて変わっていきました。
赤みは引き、かゆみも落ち着きました。30代のときに過ごした宮古島のように、肌は再び「つるつる」にを取り戻しました。
ただ、以前と違うのはその後の捉え方でした。
「完治はしない。体質だから。治すことよりも、どう付き合っていくか」
「何を着ても痒い」から始まった下着づくり

思えば、櫻木さんは30歳での発症のあと「着るもの」に向き合ってきました。綿素材でも縫い目が当たるだけで痒い。締め付けや蒸れも刺激になるため、大きめの下着を裏返して履くこともありました。
「誰にも見せたくないような下着ばかり履いてました」
試行錯誤の末に出会ったのが、オーガニックコットンでした。
「下着は24時間、365日、身につけるもの。だったらそっちをやりたい」
櫻木さんは2010年にオーガニックコットンブランド「マアル」を立ち上げました。縫い糸にまでこだわり、刺激を極限まで減らしました。30歳でアトピーを発症し、原因を突き詰め、暮らしを見直してきた日々。その積み重ねが、「マアル」という形になりました。
「再燃」が教えてくれたこと

昨年の秋、50代で迎えた「再燃」。しかし、それはこれまで積み重ねてきた時間を否定するものではありませんでした。
再燃の最中、自らの肌着に袖を通した櫻木さんは、その違いを改めて肌で実感しました。
「作っててよかった、って改めて思ったんです」
再燃は後戻りではなく、これまで積み重ねてきた選択が間違っていなかったことを確認する時間となりました。そして「これからどう続けていくか」を考えるための時間にもなりました。
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