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乾燥するこの時期に気をつけたいのが火災です。今回は「電気火災」の危険を考えます。広島市消防局協力のもと、電源プラグやコードの火災実験を取材しました。

11月18日、大分市佐賀関で発生した大規模火災。住宅街が瞬く間に火の海となり、180棟以上が焼けました。その後も、全国で火災が相次いでいます。広島市でも12日夜、繁華街の雑居ビルから出火し、1人が死亡する火事がありました。
注意したい「電気火災」とは

広島市消防局管内で、2025年に発生した火災は290件(14日現在)。過去5年間で最も件数が多く、このうち6割が建物火災です。空気が乾燥するこの季節、消防は火の取り扱いに注意を呼びかけています。
広島市消防局が特に啓発に力を入れているのが、「電気火災」です。電気配線器具による出火は、コンロやタバコの次に多く、今回特別に火災実験を取材させてもらいました。
広島市消防局予防課 消防士長 植野裕斗さん
「意外に知られていない。住宅火災で電気は多い。きょうはそれを知ってほしい」
最初の実験はトラッキング現象
<実験①:トラッキング現象>
最初の実験は「トラッキング現象」です。コンセントや電源プラグの周囲にほこりや水分が付着したまま電気を使うと…。

RCCウェザーセンター 梅川千輝 気象予報士
「電源を入れてすぐに煙が出た。横から見たら火花が出ているのが分かる」
(数分後)
「煙りが濃くなってきた。プラグとコンセントは何℃くらいになっている?」
広島市消防局予防課 消防士長 植野裕斗さん
「約700℃」
家や会社に誰もいないときに起きたら…。しばらくすると、プラグから火花が出て発火しました。
植野裕斗さん
「これがトラッキング現象。近くに燃えやすいものがない状態で、こうして火が出る。それがあると着火してより大きな火事になる」
プラグが刺さっていれば電気は通っている
実験中あることに気がつきました。
梅川気象予報士
「このプラグはコードがない。これでも電気は通る?」
広島市消防局予防課 消防士長 植野裕斗さん
「通る。ここだけで電気回路が成立していて発火する。プラグが挿さっていたら、そこから先の電気機器のスイッチを入れているかいないかは関係ない。必要なとき以外は、プラグを抜いておくことがポイント」

【コード火災実験】子どもの踏みつけで火花!?束ねたまま使用で発火!?

<実験②:コードの踏みつけ>
2つ目の実験は「コードの踏みつけ」です。机やイスなどでコードが日常的に踏みつけられ、導線が傷ついていると…。
傷ついたコードをハンマーで押しつけると火花が出て、周辺のホコリに燃え移りました。
広島市消防局予防課 消防士長 植野裕斗さん
「傷ついて剥き出しになった導線同士が接触し、ショートした」
植野さんは、コードが傷んでいる状態で子どもが踏んだ拍子に火花が出ることも考えられるといい、「人の通り道にコードを置かない」と話します。
コードを束ねたままのドライヤー使用は
<実験③:コードを束ねたままドライヤー使用>
最後の実験は「コードを束ねたまま」の電気使用です。この状態でドライヤーやヒーターなど、使用電力が大きい機器を扱うのは危険です。
植野さんは、「すぐには火は出ない。5~10分の使用中に火花が出る」と説明。すると、ドライヤーのスイッチを入れてからおよそ10分後…。見た目は何も起きていませんが、実験では、一番熱いところで、130℃にまで達していました。
広島市消防局予防課 消防士長 植野裕斗さん
「見た目はまだ何も起きていないが、これを触るだけで危ない。ヤケドする」

さらにしばらくすると、コードから「バチッ」という音が…。束の中で何が起きているのか…。
広島市消防局予防課 消防士長 植野裕斗さん
「コードの被覆が溶けて、導線同士が接触しバチバチ火花が発生している」
そして、「バチバチ」という火花と共に、 炎上がりました。
梅川気象予報士
「これは怖い…」。
大規模火災を他人事とは考えないで
気象庁によりますと、広島県南部など山陽エリアでは、雨が少なく乾燥した冬が予想されています。

広島市消防局は、全国の大規模火災を他人事に考えず、火災への意識を高めてほしいと呼びかけます。
広島市消防局予防課 消防士長 植野裕斗さん
「最初は小さな火から始まる。大規模火災になってしまったら、もう取り返しがつかない。そうならないおためにも、日頃から点検をしっかりして、皆さんで防火対策に努めてもらいたい」
「電源プラグ・コード火災の対策」

<電源プラグ・コード火災の対策は?>
◇不要なプラグは抜く
⇒電気機器のスイッチを切っていてもトラッキング現象は起こりうる
◇日頃から清潔に
⇒年末の大掃除で冷蔵庫・洗濯機の裏など普段見ない場所もチェックすると安心
◇コードは踏まない・伸ばして使用
乾燥・強風などの気象条件が重なると、小さな火種が大火災につながることもあります。
停電後の「通電火災」にも注意

<通電火災の危険性>
地震などによる停電後、電気が復旧したときに発生する火災です。
通電した際に漏電・ショートする可能性があり、倒れたストーブなどから火災につながることもあります。阪神・淡路大震災の建物火災のうち、約6割がこの通電火災でした。

<通電火災の予防>
◇地震が起きて余裕がある場合(けがなし/ただちに倒壊の恐れがない など)
・家電のスイッチOFF
・電源プラグを抜く
・ブレーカーを落としてから避難
◇事前の備え
・感震ブレーカー
・住宅用火災警報器 などの設置
12月8日に青森県東方沖で大きな地震があったばかりですが、地震はいつ起こるかわかりません。こうした電気火災のリスクや対策も知っておく必要があります。
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