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三原市の本鄕最終処分場 再び基準値超の鉛を地下水から検出 広島県「自然由来と判断 法令違反ではない」 専門家は「行政として対応すべき」と指摘

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広島県三原市にある産業廃棄物の最終処分場で、基準値を超える鉛が検出されていたことがわかりました。広島県は、「自然由来だと判断したので、法令違反ではない」と結論付けています。

本郷最終処分場では、事業者が9月に実施した水質検査で、「地下水から鉛が基準値の2・6倍検出された」と公表されています。

この処分場では、去年夏にも浸透水から基準値を超える鉛が検出され、原因究明と対策措置を求めて県が勧告し、「自然由来である可能性が高い」と判断されていました。

今回の鉛の基準値超過について県は、事業者の調査で
▼浸透水からは検出されていないこと、
▼処分場開業前にも地下水からさらに高い値が検出されていたことを根拠に、
「自然由来と判断した」、ということです。

そのため、「水質悪化の原因は処分場にはなく、法令違反ではない」として、事業者への指導はありません。

ただし、確認のための検査は必要だとして、結果が判明次第、地元住民に公表するとしています。

基準値は超過しても…問題はないの?

鉛の毒性は、体内に溜まりやすく、知能障害や神経障害を起こしうることから、基準値が設けられ、様々な法律で規制されています。

熊本学園大学 中地重晴教授
「基準を超えた地下水を飲んだりしたらいかんという話」

産業廃棄物の環境汚染問題に詳しい専門家は、「自然由来であっても鉛の基準値超過について行政として対応すべき」と指摘します。

熊本学園 大学中地重晴教授
「本来ならば、地下水の汚染が見つかったら、どこまで汚染が広がっているのかみたいなことを調査する必要があるので、周辺の井戸は全部調査して基準を超えないっていうことをちゃんと(確認)せないかん」

この処分場をめぐっては、設置許可処分の取り消しを求めて周辺住民が提訴していて、1審では県に取り消しが命じられましたが、控訴により訴訟が続いています。

本郷最終処分場の周辺には、井戸水を利用する世帯もありますが、三原市では「周辺の飲用井戸の利用世帯に対して注意喚起はしない」、ということです。

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