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広島市安佐南区にある所有者がわからない不適切な盛り土について、広島市が初めて関係者と現地調査を実施することがわかりました。

広島市安佐南区上安町にある盛り土は、一部が産業廃棄物の最終処分場になっています。
2021年に起きた静岡県熱海市の土石流災害をきっかけにした全国的な調査で、翌年広島県は、法面の崩落が起きていたこの盛り土を「不適切盛り土」の一つとして公表しました。

その後の調査で、盛り土は、大雨で地下水位が上がったときに大きな地震が起きると崩落するおそれがあると判明したため、対策が必要になっています。
ただ、この盛り土については、誰が施工したのか、現在の地権者が誰なのかがわかっていません。
さらに、この盛り土のすぐそばからは「土砂流出防備保安林」の看板が見つかっています。

岡本幸記者
「土砂流出防備保安林とあります。広島県が定めた保安林の印。ここの土砂は、みごとに流出してしまっています」
保安林は、本来、開発や埋め立てが規制されています。
近隣住民 今中康昭さん
「こっからこっちはもう保安林ですから、開発できないんですから」

近隣の住民の中には、複数の住民で所有していた保安林が、いつのまにか盛り土にされてしまった、と訴える人もいます。
盛り土の崩落防止対策は、本来その所有者の責任ですが、特定されない中、広島市は、今年度中に工事を実施する方針です。
並行して、市は、
▼施工者や地権者を特定するための調査と
▼盛り土が保安林にあたるのかどうかの確認を
初めて関係者の現地立ち合いの上で実施するということです。
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