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「災害級…産地がまるごとなくなってしまう」カキ大量死 現地を視察の鈴木農林水産大臣「本当に厳しい状況だ…」地元の国会議員は「激甚災害」の認定を求め

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日本一の生産量を誇る広島のカキが大量死している問題。被害は県内各地に広がっています。19日には、農林水産省の鈴木憲和大臣が現地を視察し、湯崎知事や養殖業者らは支援を求めました。

鈴木大臣が視察に訪れたのは、東広島市安芸津町にある作業場です。カキをめぐっては、東広島市や呉市などの養殖業者から、「8割から9割がへい死している」との連絡が相次いでいます。

鈴木大臣は被害状況を確認し、養殖関係者と意見交換しました。

農林水産省 鈴木憲和大臣
「本当にほとんどのものが『へい死』しているという状況。現場で確認させていただくと、本当に厳しい状況だということは、よく理解させていただいた」

カキの大量死は9月下旬から10月上旬に発生か

猛暑の影響で成長が遅れ、解禁日が3週間近くずれ込んだことしのカキ。異変は成長の遅れだけではありませんでした。

県によりますと、カキの大量死は9月下旬から10月上旬の短期間に起きたといいます。いまのところ被害が確認できたのは、呉市より東の県中部と東部の海域で、7割から9割が死ぬという深刻な状況です。

県は原因は、猛暑で海水が高温になる「高水温」と雨が少なく海水の塩分濃度が高い「高塩分」の環境にさらされたためと推定しています。

湯崎知事「災害級 非常に危機的な状況」

養殖業者への県の聞き取りでは、運転資金や将来のカキ養殖自体への不安を訴える声が多くあがりました。

地元のカキ養殖業者
「20数年カキ養殖をしているが、過去にない死滅状態。生産者が安心して作れる環境を求め、原因究明の結果を知りたい」

意見交換会に出席した湯崎知事は、報道陣に対し、「非常に危機的」だと話しました。

広島県湯崎英彦知事
「私は災害級だと思う。産地が丸ごとなくなってしまう。通常の状況ではない」

地元選出の国会議員も支援を要望

鈴木大臣が現地視察していたころ、地元の国会議員は農林水産省を訪れていました。広島や兵庫を地盤とする自民党の国会議員は、カキ養殖業者の緊急支援を要望しました。
▽早急に激甚災害に認定し無利子融資を可能にすること
▽重点支援交付金の対象に加え、必要な支援を受けられるようにすること
などを求めました。

受け取った山下副大臣は、「しっかり対応したい」と答えました。

牡蠣養殖に関する議員連盟幹事長代行 寺田稔衆院議員(比例中国)
「補正予算に入るわけですね、重点支援交付金が。だから補正予算を早急に今国会で成立させると、年内から支給できる」

広島県は新たな養殖技術の研究も視野に

一方、広島県議会の農林水産委員会でも、議員からも「養殖業者が経営の継続を諦めるというようなことがないように」「広島県あげて守っていくんだという姿勢をいち早く示してほしい」と声があがりました。

県は、全体の被害状況や被害額の把握に努めることや原因分析を進めるとしています。また、高水温などの環境の変化に対応した新たな養殖技術の研究にも取り組む考えです。

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