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30年ぶり 厚労省が全被爆者の被爆体験記募る 新年度実施 収集後は追悼平和祈念館でデータベース化 Web公開も 

被爆80年のことし、国は30年ぶりに全ての被爆者から「被爆体験記」を募集することを決めました。全国で暮らす被爆者は10万人あまり。被爆体験の掘り起こしや継承につながるのでしょうか。

被爆体験記(著・恒松多美子さん / 提供・国立広島原爆死没者追悼平和祈念館)
「お母さんもたみちゃんも早く逃げて」あちこちから火の手が上がっています。「れいちゃん、ごめんね。許して 許して」

80年前の原爆投下について記した「被爆体験記。“核のタブー”を後世に伝える大切な記録です。国は新年度、広島・長崎で原爆に遭った全ての被爆者から被爆体験記を募ることを決めました。対象は被爆者健康手帳を持つ全国、10万人あまり。

厚生労働省によりますと、全ての被爆者に呼びかけるのは、被爆50年の1995年以来、実に30年ぶりだということです。当時は、全国32万人の被爆者が対象で、集まった体験記は、およそ8万人分。追悼平和祈念館に納められ、公開されています。

国は年々、被爆者が減少する中で、体験記を掘り起こすギリギリのタイミングと捉えています。

募集方法や時期は未定ですが、全国の自治体から送っている健康診断の案内にあわせて、チラシや「記述用紙」を入れることなどを検討しているといいます。

広島県被団協の佐久間邦彦 理事長(80)は、日本被団協のノーベル平和賞受賞をきっかけに、自らの体験を残したいという被爆者もいるのではないかとみています。

県被団協 佐久間邦彦 理事長(80)
「被爆者の皆さんが平和賞をもらった。今まで言えなかった人も、訴えた方がいい、残した方がいいのではと思っているのでは。我々も言いやすい」

生後9か月のときに爆心地から3㎞の、西区の自宅で被爆、母親の背中で「黒い雨」を浴びたという佐久間さん。30年前の募集では体験記は書いていませんでしたが、今回は、残す意義を感じています。

県被団協 佐久間邦彦 理事長(80)
「私は原爆でけがをしている訳ではないし、表面上は何もないし、別にこれ以上のことはする必要もないと、ずっと思ってきた。(Q幼くて記憶がなくても書き残す…)書き残しておかないとと、本当に思います」

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