200回目は、
産科・婦人科　藤東クリニック　
藤東猶也副院長です。
テーマは
「妊婦さんに重要や葉酸とは？」
葉酸はビタミンＢの一種で、赤い赤血球をつくり、
細胞分裂時に遺伝情報にかかわるDNA合成に関わります。

妊娠前、妊娠初期の女性は、
最も多くの葉酸を必要とするといわれ
胎児の細胞増殖が盛んな妊娠初期に葉酸が不足すると、
神経管閉鎖障害のリスクが高まるとされています。
脳や脊髄は神経管という器のようなもので
包まれながらできているのですが
この神経管がちゃんと閉じないことで
脳やせき髄の一部が飛び出す
無脳症や脊髄髄膜瘤などの障害が発生します。
この神経管は受胎後1カ月で閉鎖するので
妊娠前から葉酸を十分に
とっておく必要があるのですと藤東先生。

欧米諸国でも
葉酸による研究が多く行なわれ、
受胎前後における充分な葉酸の摂取により、
神経管閉鎖障害の発症リスクが
低滅することが示されています。
2000年に厚生労働省からも
妊娠を計画している女性、妊娠の可能性のある女性は
通常の食事に加えて、
1日400μgのプテロイルモノグルタミン酸型を
栄養補助食品から摂取することが望ましいと勧めています。

食品では、ほうれんそうなどの葉物の野菜や
果物、豆類、レバーなどに多く含まれていますが
食べ物で葉酸を必要な量を摂ろうと思ったら、
ブロッコリー400ｇとか、結構な量になりますから、
サプリメントも上手に利用してください。

妊娠中の食生活には何かと気を遣うものですが
いつもの食事以外で
積極的な栄養摂取が求められているのは「葉酸」だけです。
葉酸は幅広い年代で、男女とわず必要な栄養素ですから、
バランスのとれた食事を基本に、
葉酸の豊富な食品の摂取を心掛けてください。
とのことでした。