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海事産業担う人材育成に地元の期待 福山大学に造船学ぶコース開設へ 4月 工学部内に 広島県福山市

広島県福山市の福山大学は、県の東部地域で盛んな造船など海事産業を担う人材を育てる新たなコースを、4月に開設することを決めました。

福山大学が新たに設けるのは「海洋機械コース」です。工学部にある4つの学科の一つ、「機械システム工学科」に開設します。

背景を工学部長の梅国章教授に聞きました。
工学部長・梅国章教授
「海事産業から福山大学に、人材の供給ということで非常に要望があった」

決断には、造船業界の今後の見通しも関係していました。
工学部長・梅国章教授
「今から2040年代に向けて、世界の船舶建造量も2倍に増えるという風な環境があって、それでなくても人が足りないんですが、さらに足りなくなる」

海洋機械コースは4月の入学生からが対象で、1年間、工学の基礎を学び2年生から希望者がコースを選びます。定員は現在の機械システム工学科の50人枠を変えず、その半分が海洋コースへ進む想定でいます。

コースで学ぶ内容の一部を紹介してもらいました。こちらは「高速光造形機」と呼ばれる機械です。3次元CADで造った形がプラスチックで造形されます。この装置を使えば、こんな船も作れます…。授業では、このような部品の模型をつくる予定です。

記者
「学生がこの取り組み、こういう学びをするのはどういうメリットがあるのでしょうか」

工学部・中東潤准教授
「まずコンピューターの中で物を造るということができる。コンピューターの中でシミュレーションもできるわけです。わざわざ実物を造って、そして試験をしてという、そういう手間は大きく省けてまいりますので、今日、こういったデジタル技術を活用した技術者が求められている」

海洋機械コースの学生は、3年生になると船に使われる部品を形造り、構造について学びを深めるということです。さきほどの模型を造る前段のCADも学びます。このように、造船に必要な機械の知識を学んでいきます…。

そして4年生になると、造船会社などへ長期のインターンシップが予定されており、船ができあがる過程を肌で感じながら、学びを深めていきます。

福山大学が造船業界の水先案内人になれるのか注目が集まり始めています。

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