今週末は強い寒気の影響で広島県内でも冷え込みが予想され、本格的な冬を迎えます。ことしの秋（9～11月）は記録づくしとなりましたが、この異例の天候は、飲食店にも大きな影響を与えています。熱々の葱しゃぶが看板メニューのお店「たけはらの味ぴぃす」では、夏が終わると鍋の仕込みに大忙し！なんですが、どうやらことしはいつもと違うようです。

「たけはらの味ぴぃす」店主　福本悠二 さん
「例年だと10月半ばくらいからみなさん頼んでいただく。ことしは暑かったですね。それであんまり出なかったですね。メインなんで食べてほしいので厳しかったのが長かったですね」

ことしは猛烈な残暑が続き、9月になっても35℃を超える日が続出…
広島県内で最も遅い猛暑日の記録を更新しました。
男子大学生
「秋が無くなったのではないかと思う。春も秋も無くなって、二季になって夏と冬に…」
10月になっても最高気温は30℃を超え、これまでの記録を塗り替えます。
まちの人
「30℃超えたんですか。異常でしたよね。冷房代がものすごいですよね。電気代がびっくりする」
10月の1ヶ月の平均気温は、広島県内すべての観測地点で史上最も高くなりました。
11月のはじめには、台風から変わった低気圧が活発な雨雲をもたらし、季節はずれの大雨に…2日間で月間の3倍を超える雨量を記録します。
梅川千輝 記者
「午前9時半の広島市中区です。横なぐりの雨が強く打ちつけています。車も水しぶきをあげながら道路を走っています」

夏からの日照りと暑さは、広島県内各地の紅葉の色づきを遅めました。
近藤志保 気象予報士
「ことしは猛暑の影響もあって例年よりも10日ほど遅れて色づきが始まったということです」
11月に入ってもしばらく日中の暖かさは続き、「たけはらの味ぴぃす」の葱しゃぶ人気は足踏み状態でした。ただ、11月も後半になると寒気の影響で一気に冷え込み、急速に需要が高まったようです。
お客「葱しゃぶを食べにきました。はい、きょうは（寒さが）ちょうどいいです」

「たけはらの味ぴぃす」店主　福本悠二 さん
「いや、本当最近ですかね、ここ2週間くらいようやく寒くなってからがすごく人気になりましたね。寒いと食べてもらえるので期待していますね」

近藤志保 気象予報士
「1ヶ月前は25℃を超える夏日も記録していましたが、ここ数週間で一気に寒くなり、ここ数日は暑いくらいでした。みなさん、この気温の変化に対応できていますか」

青山高治 キャスター
「秋ものの服をそんなに着なかったですね。もう冬だという感じで秋が本当に短かったですね」
平尾順平 コメンテーター
「変化が早かったですよね。うちの親父は後期高齢者なんですが、この寒暖差で身体がついていかないって言っていました」
中根夕希 キャスター
「身体の循環が変わってしまうような気がします」

近藤志保 気象予報士
「葱しゃぶが人気の「ぴぃす」では、例年だと10月中旬ごろから葱しゃぶが人気になるそうですが、ことしはちょっと違うそうです。残暑が厳しく、例年の5割以下に。11月後半に一気に冷え込んだため、お客の9割が葱しゃぶをオーダーするようです。なお、広印広島青果の方によりますと、夏の猛暑の影響で露地栽培の野菜全般が高いそうです。白ネギは夏の期間に土に埋まっているため、猛暑の影響を受けやすく、例年の価格の2～3割高くなっているそうです」

近藤志保 気象予報士
「今後の見通しですが、この冬はラニーニャの特徴があらわれています。このラニーニャのときは、冬型の気圧配置が強まる傾向があり、そうなると、中国山地では雪が多くなる見込みです。特に来年1月に多い予想があり、注意が必要です。気温はこれから12月の後半にかけて平年並みか低い日が多そう、1月も平年並みか低い、2月はいつも通りに寒くなる予想です。この週末は特に強い寒気が入る予想です。冬用タイヤなど雪への備えがまだの方はお早めになさってください」