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全国の利用率が16%「マイナ保険証」 広島の現状は? 12月2日に保険証の新規発行が終了 

12月2日から現行の保険証の新規発行が停止となり、「マイナ保険証」を基本とする新たな仕組みに移行します。「マイナ保険証」への移行を控えた医療機関は今、どのような状況なのか取材しました。

「マイナ保険証」、利用していますか?街の人に聞いてみました。

「マイナ保険証」利用している?
「いや、あまり使っていない。まだ保険証を使っている。やはりセキュリティーとか不安があって、一元的な管理に不安がある」

「マイナ保険証」利用している?
「まだ通常の保険証が使えるので、慣れているので。落としたら怖いのがあるので、ずっと家に保管している」

実際、マイナ保険証をつくっても、何らかの不安を感じている人は少なくないようです。

「実際、簡単は簡単だが、いろいろ紐づけされるから、何がどこまで紐づけされるのかが心配」

「(マイナンバーカードを)落としてしまった時に再発行するまでの手続きの間、病気とかしてしまったら、どうなるのかと感じる」

広島市中区の病院です。厚生労働省によりますと、マイナ保険証の全国の10月時点の利用率は、前の月より1.8%増えたものの、15.67%にとどまっています。

こちらの病院では8月からマイナ保険証専属の案内係を配置するなど、普及促進に向けた取り組みを進め、利用率は毎月、3%ずつ増えてきているといいます。それでも、10月時点の利用率は21%です。

舟入市民病院医事係 岡野靖二係長
「まだまだ少ないと感じている。マイナンバー(カード)自体を持っていない人がいて、持っていても持ち歩いていないという人が多いという現状なので」

実際、マイナ保険証を利用している人に感想を聞いてみました。

利用者
「便利になった。マイナンバーだったら、いろんな公的なことに全部、これで済むので」

一方で、マイナ保険証をめぐっては、機器のトラブルなども報告されています。こちらの女性は、子どもを抱えてマイナ保険証の顔認証を試みますが…。カードリーダーが、なかなか子どもの顔を読み取ってくれないようです。

利用者
「実際、楽になったらいいと思うが、今みたいなのがあったら、ちょっと面倒」

トラブルへの困惑は、広島の医療関係者からも。広島県保険医協会ではこの夏、県内の医療機関を対象に、マイナ保険証のトラブルについてのアンケートを実施。回答した294の医療機関のうち、62.9%がトラブルが「あった」と回答しました。

このうち、最も多かったのが「文字化け」で68.1%。次に、「機器の接続不良・認証エラー」が51.9%でした。

広島県保険医協会 堂垣内あづさ事務局長
「医療機関側の心配としては、具合の悪い患者やお年寄り、子育て中の家庭とか、そういう人がスムーズに使えるシステムになっていない。そのフォローが必要になるということに大きな不安がある」

さらに、マイナ保険証に移行する12月2日からの対応について、164の医療機関が「受付業務に忙殺される」と回答しました。

広島県保険医協会 堂垣内あづさ事務局長
「受付でマイナ保険証にエラーが起こった時に、その相談をするところが、どうしても受付になってしまうので、受付が診療以外に対応しなければいけなくなったりとか、受付では解決できないようなエラーがあった時に、患者さんの不満が受付に向いてしまうということが、医療機関の不安材料として大きいというふうに感じている」

先ほどの病院も、12月2日から受付対応の負担が増すのではと考えています。

舟入市民病院医事係 岡野靖二係長
「『どうなるのか』という質問が窓口に来たら、説明が今まで以上に負担が増えるので、そういったところ。また保険証としては、現行の保険証と資格確認書とマイナ保険証と3種類あるので、煩雑になると想定している」

病院では今後、混雑に備え、現在3台あるカードリーダーを増設することも検討しています。

全国でスタートするマイナ保険証を基本とした新たな仕組みへの移行。果たして順調に進むのでしょうか。

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